旧ビッグモーター、不正疑いが最大8万件 補償総額は数十億円と推計
中古車販売大手の旧ビッグモーター(BM)の保険金水増し請求などをめぐり、不正事案の処理を担う存続会社BALM(バーム)は20日、不正が疑われる事案が最大8万件に上るとの見通しを示した。不正な保険金請求への対応でかかった費用については今後、損保各社と民事調停に入る方針。補償総額は数十億円と見積もっている。
BALMによると、補償の対象は、旧BMの現場に厳しいノルマが課されるようになった2018年から、23年8月までの修理事案となる。この間に修理した約20万人の顧客に対し、連絡窓口を記したおわびの手紙を11月末から送付する。
このうち、ゴルフボールで車両を損傷させるなどし、旧BMが損保に保険金を水増し請求した疑いのある事案については、損保各社が自社の調査を元に、顧客の自動車保険の等級を訂正するなどの対応を進めている。今後、BALM側は、損保各社と費用の負担割合などをめぐって民事調停に入るといい、「今年度中には基本的な方針を固めたい」という。
11/20 18:00
朝日新聞社