小林製薬、創業家依存から「脱却」? 紅麴サプリ問題で再発防止策

オンラインで記者会見に臨んだ小林製薬の山根聡社長(中央)ら=同社提供

 小林製薬は17日、多くの健康被害を出した紅麴(こうじ)サプリ問題について、製品検査の強化や情報共有の徹底などを柱とする再発防止策を発表した。創業家依存からの「脱却」も掲げた一方、前社長らが残る経営体制は維持する方針を示した。

 今回の再発防止策は、7月に公表した弁護士らの調査委員会の指摘に沿ったもの。品質管理が現場任せで、安全意識に欠けていたとされた点については、工場の定期監査の実施や、出荷時に意図しない成分の有無を調べることなどの対策をあげた。

 また、業績への影響を意識し、行政への報告を「因果関係が明確な場合に限る」との独自解釈で遅らせた「信頼性保証本部」を、事業から独立した組織に位置づけ直すなど組織改革にも着手する。社外取締役への報告が遅れたことについては、情報共有のための定例会議の新設や悪い話ほど先に報告する「BAD NEWS FIRST」などを徹底するとした。

ジャンルで探す