「CAをなんだと思ってるんだ」ANAが“乗務員アイドル化”に猛反論、公式が答えた長文説明

ANAの公式TikTokでアイドルさながらのダンスを披露する社員たち

 10月13日、全日本空輸(ANA)が『公式SNSファン感謝ツアー』を開催した。

「ANAは、訓練施設の『ANA Blue Base』を見学できるツアーを定期的に開催しています。TikTokやYouTubeにも力を入れており、見学ツアーの特別編として、公式SNSに登場している社員と会うことができる『公式SNSファン感謝ツアー』というイベントが行われました」(ワイドショースタッフ)

 500名を超える応募から選ばれた30名が参加。座談会や“チェキ写真”のプレゼントで盛り上がったという。

「方向性がキモい」

 このイベントを、一部のネットメディアが《SNS出演の“アイドルCA”と会って話せるイベント》と題して報じると、

《アイドルCAとかじゃなくて、もっと力いれるところあると思うよ》

《最近のANAの方向性がキモい》

《顧客が求めてるのはそういう事じゃないと思う》

《キッショいマーケティングしてんな相変わらず》

《こんなことしてるから客室乗務員が客になめられるんじゃないのかな?》

《この会社はCAをなんだと思ってるんだ》

 といった批判の声がSNSで相次いだ。

「しかし、ANA自体が“アイドルCAと会える”といった文言で参加者を募っていたわけではありません。ネットメディアによる“悪意あるタイトル”といった指摘もあります。ただ、ANAのSNSには、CAがタレントやインフルエンサーのように流行の曲を踊るといった投稿が多く、以前から疑問の声があがっており、こうした事態になったのかもしれません」(前出・ワイドショースタッフ)

「趣旨はまったく違う」

 そもそも今回のイベントはCAを“アイドル化”する目的もあったのか。ANAに問い合わせると、

「当社は社員をアイドル化しようという考えはありませんし、今回のツアーの趣旨はまったく違うものです」

 と強調し、イベントについて次のように説明した。

「当社では、日ごろから、社員の訓練施設を見学できるツアーを実施しており、多数のお客様が参加していらっしゃいます。その特別編として“お子様向け編”“CA編”“パイロット訓練生編”も行っており、今般“SNSファン編”を実施しました。
“SNSファン編”では、パイロット訓練生やCA、地上スタッフ、そらっち(キャラクター)が参加し、訓練施設の見学ツアーや、SNSに関する意見交換を行いました。

 お客様は、小さなお子様連れのご家族、学生、社会人、ご夫婦など、さまざまな方が参加くださって、日ごろから当社社員が安全・保安・サービスの訓練に努めていることを深くご理解いただき、SNSへのお褒めやご意見を頂戴しました。また、CAはアイドルではなく、保安要員・サービス要員としての役割を担いつつ、スキル・経験・能力を活かし、さまざまな職場で活躍しております」(ANA広報担当者、以下同)

 まるでタレントやインフルエンサーのようなSNSのダンス動画には、どういった意図があるのか聞くと、

「航空業界やANAに関心のない皆様にもファンになっていただけるよう、当社グループが大切にしている“あんしん、あったか、あかるく元気!”“ワクワクで満たされる世界を”を意識した動画を活用しております」

 とのこと。飛行機の利用客が求めているのは、果たして――。

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