都内の駅を貫通する車道「整備しません」 30年前の都市計画を変更 「状況変わった」

むしろ通すつもりだったんだ……。

高架化で変化した中央線の駅

 武蔵野市(東京都)が、鉄道駅の都市計画道路の見直しを進めています。駅を貫通する計画の車道について、状況の変化を踏まえ整備しない方針を固めています。

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JR武蔵境駅(画像:写真AC)。

 当該の道路は、JR中央線・西武多摩川線の武蔵境駅を貫く都市計画道路「武3・4・27」です。南口の複合施設「武蔵野プレイス」の西側の道路で、歩行者・自転車は駅の高架下を通り抜けて北口ロータリーに出られますが、車止めのある「暫定整備」の状態で、クルマは通り抜けられません。

 この道路はもともと、JR線と西武線の連続立体交差化に伴う交通の円滑化を図る目的で1994年に都市計画が決定。武蔵境駅は2009年までに高架化が完了し、周辺道路も含めて、鉄道による交通の分断が解消されました。

 さらに市は駅周辺で「歩行者中心のまちづくり」を進めており、2013年には、駅の商業施設「nonowa」から今回の都市計画道路に出る「nonowa口」も完成。高架下は多くの人が行き交う空間となっています。

 こうした状況を踏まえ、変化に対応した「実態に合う計画変更」を行うということです。

 市は計画変更を行う「武3・4・27」の代替路として、西側に並行し南北を貫く「市道291号線」(境南通りーアジア大学通り)を計画上の幹線街路に定めるとしています。とはいえ、新規工事などは行わず、現在の使われ方から変わらないそうです。都市計画変更の決定告示は来年1月の予定です。

※誤字を修正しました。

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