農機のヤンマー「やけにかっこいいトラクター」を発表 部品共通化で“建機”に “船”にもできる!?

コンセプトトラクターを公開。

“ありたき姿”を視覚化したビジョン

 ヤンマーホールディングスは2024年11月7日、次世代ヤンマーデザインの“ありたき姿”を視覚化した「YANMAR PRODUCT VISION(YPV)」を発表しました。

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「本質デザイン」の考え方を反映したコンセプトトラクター「YPV-L」(画像:ヤンマーHD)。

 YPVは、様式にとらわれず本来の機能的な価値・意味を重視する「本質デザイン」の思想に基づき、2035年を想定して各事業の“ありたき姿”を視覚化したビジョンとのことです。

 具体的には、YPVに含まれるデザイン要素をプラットフォーム化することで、部材・設計の共通化に加え、未来の作業を見据えた新たなインターフェイスによる直感的な操作性や居住性も向上させていくそうです。また、開発工数の効率化やコスト削減にも寄与し、効率的な製品づくりと顧客価値向上の両立を目指します。

 これらの考え方を、ヤンマーの事業領域である大地(LAND)・海(SEA)・都市(CITY)に重ねてそれぞれの分野のプロダクトに展開し、持続可能な社会の実現を目指していくそうです。

 大地(LAND)では、プラットフォーム化の一例として従来のキャビン構造を見直し、農業機械と建設機械の部品共通化を目指します。また、「本質デザイン」の思想を反映したコンセプトトラクター「YPV-L」などを11月15日まで、東京・八重洲のYANMAR TOKYO「HANASAKA SQUARE」で開催している「YANMAR DESIGN みらいのけしき展」で一般公開しています。

 また、「海(SEA)」領域でのYPVについては、これまで蓄積してきた舶用技術やノウハウをベースとして、揚力で船体を浮かび上がらせるフォイリングや風力によるセイリングを組み合わせて自然力を最大限に活用し、フォイリングセイルボートを計画しています。

 そして、「都市(CITY)」領域でのYPVについては、今後増えると考えられるリノベーションや屋内作業を見据えて建機の電動化を進め、災害時にはいち早く現場への移動を実現するためクローラではなく走行に最適なホイール(タイヤ)を採用。電動化で課題となるバッテリーの持続性と給電は、自走式バッテリー車で必要なタイミングに自動給電することが可能な建機の開発を目指します。

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