ついに登場「普通免許で運転できる“バス”」 5ナンバーサイズの極小モデル…って“トラック”じゃん!

バスの展示会「バステク in 首都圏」で異彩を放っていたのが、普通免許で運転できるという極小サイズの“バス”です。ただ、見た目は完全に“トラック”。物流のニーズとバスのニーズが一致を見ました。

トラックじゃないか! いやよく見ろ、バスだ!

 2024年10月18日、バスの展示会「第10回 バステク in 首都圏」(主催:ぽると出版)が都内で開催されました。これから本格化するバスの電動化を見据えてか、完成車体はEVバスの展示が目立ちましたが、その中で“一番小さなバス”が異彩を放っていました。ただ見た目は完全に「トラック」なのです。

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日野デュトロZ EV バス仕様(乗りものニュース編集部撮影)。

 これは、西鉄グループの西鉄車体技術(佐賀県)と日野自動車が共同開発した「日野デュトロZ EV バス仕様」の試作車です。

「日野デュトロZ EV」は日野がヤマト運輸と共同開発し2022年に発売した小型トラックです。小口荷物の集配業務における利便性を追求し、超低床かつ、キャブ(運転席)から荷台へのウォークスルー構造をウリにしたものです。

 そのウォークスルーバンをバスに改造した“バス仕様”は、全長4695×全幅1695mmで、5ナンバーサイズの乗用車であるトヨタ「ノア/ヴォクシー」などとほぼ同等のサイズ感です。ただし全高は2525mmあります。もちろん普通免許で運転ができます。

 展示車に入ると、横並びの座席が5つあるほか、扉付近は広い空間になっており、立席を含めて乗車定員は10名(運転手含む)とのこと。運転席の左後方に運賃箱があり、ウォークスルー構造のため運転手が収受業務なども行うことができます。

 ちなみにこの荷室もとい「客室」部分は、「日野デュトロZ EV」の荷室を流用し、そこへ窓と扉、バスのワンマン運行に必要な機器を取り付けたものだとか。トラックのキャブをバスに流用するケースは海外では見られるものの、日本では珍しいといいます。

「扉付近のスペースを使って、車いすでもご利用できるのが強みです。狙いは、ハイエースなどで運行されるオンデマンドのコミュニティバスなどです」(西鉄車体技術の担当者)

 バスの運転手には二種免許が必要ですが、普通免許で運転できるのは、人手不足を解消するうえでも大いに役立つといいます。

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