東関東道「新ルートに切り替えます」 山がないのに“トンネル化”なぜ? 異例の切り回しに向けて車線規制

東関東道で終日車線規制を実施へ。背景には、空港の滑走路延長に伴う期間限定の新ルート整備がありました。

滑走路延伸に向けてルート変更

 NEXCO東日本千葉管理事務所と成田国際空港は2024年10月15日、東関東道で工事のため、終日車線規制を行うと発表しました。これによる渋滞が予測されています。

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切り回し道路整備の現況(画像:NEXCO東日本)。

 区間は、上りの大栄JCT→成田JCT間です。10月23日から11月28日まで、昼間や土休日も含め車線が規制されます。これにより土日の午後に、5km以上の渋滞が予測されています。

 今回の大規模な車線規制の理由は、高速道路のルートを一時的に変えるためです。

 この区間では、隣接する成田空港のB滑走路を北へ1000m延長し、3500mの長さを確保する工事が進んでいます。年間発着数の拡大を目指し、空港の面積を今の2倍近くまで拡張する機能強化事業の一環です。

 ただ、滑走路を延伸すると東関東道とぶつかるため、高速道路の流れを、本線北側に造った「切り回し道路」にいったん切り替えます。その後、既存ルートにトンネル(カルバート)を設け、切り回し道路から既存ルートに戻します。

 滑走路はトンネルの上を通ります。ちなみに一時的に使われた高速道路の切り回し道路は、成田国際空港によると完全に埋められるといいます。

 今回の工事では、整備してきた切り回し道路と東関東道上り線の接続が行われます。

 既存ルートのトンネル化についての具体的なスケジュールは示されていませんが、空港における一連の機能強化工事の完成は、2029年3月末になる見込みです。

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