ボーイング子会社“異形のステルス輸送機”公開!「垂直離発着が可能」特撮機体のようなデザイン

機体にファン付いてる!?

滑走路を必要としないステルス輸送機

 ボーイングの子会社であるオーロラ・フライト・サイエンスは2024年10月8日、前例のない速度とステルス性を実現する垂直離着陸輸送機のデザインを発表しました。

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公開された垂直離発着ステルス輸送機のデザイン(画像:オーロラ・フライト・サイエンス)。

「Xプレーン」と仮称される同機は、アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)が提案した「速度および滑走路非依存技術(SPRINT)」の一環として開発されており、2027年の飛行試験を目指しています。

 大規模災害や敵性勢力の妨害などで従来の滑走路が使えないときの空輸や人員回収を想定した機体です。

 レーダーなどに映りにくいステルス性のある有人機体を想定しており、大きな特徴は全翼機のようなフォルムで機体内部にリフトファンを搭載している点です。この装備により、機敏性の高い垂直離着陸が可能とのことです。

 同社のマイク・カイモナ社長兼CEOは「高速でステルス性があり、滑走路に依存しない輸送機は、戦闘員が危険な環境下でも安全かつ効果的に活動するのに役立つでしょう。そのため、アメリカ軍にとって手の届かない領域はなくなります」と同機をアピールします。

 なお、実機の設計前にまず、翼長約2.7m程度の縮小モデルを製作し、2024年中もしくは2025年前半に風洞実験を実施するとのことです。

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