軍艦不足のイギリス待望! 最新の攻撃型原子力潜水艦が進水 就役はいつ?

英国軍艦特有のパブが艦内に設けられているのでしょうか。

ロールス・ロイス製の原子炉を搭載

 イギリス海軍は2024年10月3日、アスチュート級原子力潜水艦の6番艦「アガメムノン」が、イングランド北部の都市バロー=イン=ファーネスにあるBAEシステムズの造船所で進水したと発表しました。

 アステュート級原子力潜水艦は、魚雷や対艦ミサイルなどで敵の水上艦や潜水艦などを攻撃するのが主任務の、いわゆる攻撃型原潜と呼ばれるタイプであり、大陸間弾道弾などを搭載する、いわゆる戦略ミサイル原潜ではありません。

 イギリス国防省はアスチュート級を7隻建造する計画で、2007(平成19)年6月に1番艦「アスチュート」が進水、2010(平成22)年8月に就役して以降、これまでに5番艦「アンソン」までが同海軍に引き渡されています。

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バロー=イン=ファーネスにあるBAEの造船所で進水したアスチュート級原潜の5番艦「アガメムノン」(画像:イギリス海軍)。

 今回、進水した「アガネムノン」は2013年7月18日に起工。約11年の工期を経て今回の進水を迎えました。水中排水量は約7400トン、全長97m、全幅11.3m。乗員数は約100人(最大109人)で、ロールス・ロイス製の加圧水型原子炉「PWR2」を1基搭載し、速力は30ノット(約55.6km/h)。533mm魚雷発射管を6門備え、国産の「スピアフィッシュ」魚雷のほか、アメリカ製の「トマホーク」巡航ミサイルなどを装備しています。

 なお現地メディアによると、「アガメムノン」は2025年に海上公試を始める計画だといいます。

 イギリス海軍は現状、運用可能な潜水艦は10隻しかなく、そのうち核戦略を担う弾道ミサイル搭載原潜が4隻あるため、敵潜水艦や水上艦艇と戦うための攻撃型原子力潜水艦は6隻しかありません。
 
 そのなかで最も古い「トライアンフ」は1991年10月就役のため、艦齢が33年と老朽化しており、潜水艦戦力の陳腐化を防ぐという意味からも、イギリス海軍は同艦の竣工を待ち望んでいる現状です。

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