石破新総裁も熱視線! 山陰道「県内最後の未開通13.5km」どうなる?“予見できぬ事象”で計画に黄信号

山陰道の鳥取県内最後の未開通区間として残る国道9号「北条道路」の計画とは。

「2026年度開通」が遅れる可能性

 山陰道の一部を構成する国道9号「北条道路」の建設が鳥取県内で進んでいます。自民党の石破茂新総裁も注目する鳥取の“東西軸”は、どのような道路なのでしょうか。

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建設が進む北条道路の北条IC(仮称)付近(画像:国土交通省中国地方整備局倉吉河川国道事務所)。

 山陰道は鳥取県鳥取市から山口県下関市に至る計画の高規格幹線道路です。日本海沿いを東西に走ります。現在は、途切れ途切れの状態であり、また、事業主体が細かく分かれていることから、有料と無料の区間が入り混じる形となっています。

 鳥取県内では、2019年5月に鳥取西IC~青谷IC間が開通。山陰道の起点である鳥取IC~はわいIC間や、大栄東伯IC~米子西ICも開通しています。

 しかし一方で、湯梨浜町のはわいICから琴浦町の大栄東伯ICまでの「北条道路」13.5kmだけが、未開通区間として残っている状態です。

 北条道路は2026年度の開通を目指して工事が進められてきましたが、2024年6月、国土交通省の倉吉河川国道事務所が「施工の進捗に伴い、隣接する町道の変状、粘土等からなる軟弱層や地中障害物(転石等)の出現など予見できなかった事象が発生しています」と報告。

 このため、変状抑制対策の追加施工に加えて、北条IC(仮称)以西では、軟弱地盤を人為的に固める固結工の追加、地中障害物の調査・把握を進めているといいます。開通時期に与える影響については、今後の地盤調査や対策を踏まえ、今後、検討していく方針です。

 このような中、翌7月には、県中部1市4町の首長や商工団体などでつくる団体が、倉吉河川国道事務所や県に対し、改めて2026年度に道路が開通するよう要望書を提出しました。

 さらに、鳥取1区選出で9月27日に自民党の新総裁に選ばれた石破茂氏も、7月に「2026年度中にできないといけない」と地元の北条道路に期待を寄せています。

 開通遅れの可能性が出てきた北条道路ですが、この区間がつながると、鳥取県内の山陰道は全線が開通し、鳥取・倉吉・米子・松江・出雲・大田が1本の高速道路でつながる予定です。

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