やっちゃダメ→まさかの公認!?「高速SAでドライバー待ち合わせ」初の“実証実験” 長時間駐車も一気に解決!?

普通にやれば……してはいけません!

高速道路初「ドライバー交替」実証実験

 NEXCO東日本は2024年9月20日、東北道の佐野SA下り線にて、「ドライバー交替」の実証実験を行うと発表しました。佐川急便と協力し、高速道路で初めて実施するものです。

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実証実験が行われる佐野SA下り線(画像:Google earth)。

 関西(京都府)から東北(福島県)まで、距離680kmの長距離輸送において、佐野SAで別のドライバーに交替して運送を行うもの。期間は9月28日(土)から10月4日(金)までです。

 この「ドライバー交替方式」は、トラックドライバーの長時間労働軽減や労働時間の上限規制への対応の取組みとして、1つの輸送工程を複数のドライバーで分担し貨物を輸送する中継輸送のひとつとされています。

 NEXCO東日本は同方式について「長時間駐車に起因する駐車マス不足等の課題解消のほか、ドライバーの確実な休息機会の確保といった効果が期待されます」としています。

 実証実験はSA内の管理用スペースを交替場所に指定し、1日1便、実施します。NEXCO東日本によると、交替ドライバーは一般道に通じる「ウォークインゲート」から入り、指定場所で待機するそうです。

 ただこの方式、一般的には厳禁とされているSA内での「待ち合わせ行為」そのものです。

 こうした行為は法的にも禁止されています。道路法や高速自動車法では、自動車専用道や高速道路への「みだりな立ち入り」を禁じており、一般道から入ったドライバーがSA内で待ち合わせ、そこから出かけるのは“道路空間への立ち入り”に該当します。SA内外での長時間駐車の要因ともなるため、待ち合わせ行為にはNEXCO側も監視の目を光らせています。

 だからこそ、今回はNEXCOと運送会社が協力する実証実験という形が取られるのです。

 NEXCO東日本は実証実験を通じ、ドライバー交替をする場合のSA・PA内の動線や安全性を検証するほか、物流事業者の運行計画上の実現性など、課題を洗い出します。そのうえで、来年3月頃までに法律面も含めた運用上のルールを整理・策定し、その後の運用実施を目指すとしています。

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