ライバルは東京!「神奈川県最大のターミナル」西口も大改造が始動 “相鉄のシマ”次々と建て替えへ

相鉄グループは、「横浜駅西口大改造構想」を発表しました。相鉄線最大のターミナルであり、まさに相鉄が“育ててきた”横浜駅西口、今後どのように変化するのでしょうか。

相鉄グループが「横浜駅西口大改造構想」を発表

 相鉄ホールディングスと相鉄アーバンクリエイツは2024年9月11日、「横浜駅西口大改造構想」を発表。同地区で大規模な再開発を検討していることを明らかにしました。2020年代後半から段階的に保有物件を更新し、2040年代の構想実現を目指すとしています。

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現在の横浜駅西口(画像:写真AC)。

 相鉄グループは、1952年に横浜駅西口周辺の土地を取得して以降、髙島屋ストアや横浜名品街、相鉄ジョイナス、相鉄ムービル、横浜ベイシェラトンホテル&タワーズなど、様々な施設を開発してきました。2024年6月には、西口に隣接する鶴屋町地区に再開発ビル「ザ ヨコハマフロント」も開業しています。
 
 ただ、開発着手から70年以上が経過。新宿、渋谷、品川、池袋など、東京でも大規模再開発が進んで都市間競争が激化しているため、再整備の必要性が高まっているといいます。
 
 横浜駅西口エリアは、市のまちづくり指針「エキサイトよこはま22」で、「センターゾーン」として位置付けられており、街の玄関口に相応しい開発が想定されています。相鉄グループは、自社物件の建て替えにとどめず、市や周辺の地権者とも協力しながら大規模開発を目指す方針を示しました。

まずは「相鉄ムービル」建て替えへ

 現時点では具体的な開発計画は決まっておらず、今後検討が本格化する見込み。まずは映画館「相鉄ムービル」の建て替えを皮切りに、将来的には「相鉄ジョイナス」が入る駅ビル「新相鉄ビル」の建て替えも視野に検討していくそうです。

 将来像のコンセプトとして、現在の横浜駅西口の魅力にウェルビーイング(豊かさ)を加味した「Well-Crossing」が打ち出されています。また、官民連携で取り組むハード面の整備方針には、人を中心とした駅前空間や親水空間の形成などが盛り込まれています。
 
 9月11日に開かれた構想の発表会に登壇した相鉄ホールディングスの滝澤秀之社長は「横浜駅西口は、常に東京の進化の脅威に晒されてきた」とした上で「相鉄グループが保有する資産を再開発するだけでなく、他の地権者と連携し、開発規模を拡大して個性ある街づくりを目指すことが重要だと考えている」と力を込めました。
 
 なお、横浜駅周辺をめぐっては、東口でも再開発事業に向けた動きが本格化しています。日本郵政不動産とJR東日本、京急電鉄は2024年6月、「横浜駅みなみ東口地区市街地再開発準備組合」が設立され、3社が事業協力者として選定されたと発表しています。

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