釧路からどう延ばす? 根室目指す「北海道横断道」3つのルート案設定 費用と時短効果は?

別保~尾幌間のルートが3案設定されました。

別保~尾幌間のルートを検討

 北海道の釧路市から根室市へ高速道路を延ばす計画が進んでいます。このうち今回、別保~尾幌間約21kmのルートについて、意見聴取が行われています。

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別保~尾幌間を結ぶ現道の国道44号(画像:国土交通省北海道開発局釧路開発建設部)。

 対象路線は、黒松内町を起点とし札幌市・帯広市・釧路市などを経由して根室市に至る「北海道横断自動車道根室線」です。一部は札樽道や道東道という営業路線名ですでに開通している区間もあります。

 国土交通省の北海道開発局釧路開発建設部が2024年8月から意見聴取を始めた区間は、釧路別保IC(釧路市)から尾幌駅付近(厚岸町)までについてです。

 この区間を結ぶ現道の国道44号(根釧国道)は、アップダウンやカーブが連続するほか、土砂崩れや地吹雪、洪水などの懸念や課題があるといいます。

 意見聴取では、これらの対策として「別線南側」「別線北側」「別線南側・一部現道改良」の3ルート案を設定しています。

 別線南側ルートは、国道44号に並行して自動車専用道路(設計速度80km/h)を新たに整備するものです。延長約21km、7分短縮、概算事業費は約1100億~約1300億円。

 別線北側ルートも自動車専用道路で全線を整備しますが、JR根室本線(花咲線)より北側を通ります。延長約22km、6分短縮、概算事業費は約1150億~約1350億円。

 別線南側・一部現道改良は、自動車専用道路の区間と、国道の改良区間(設計速度60km/h)を組み合わせます。延長約23km、4分短縮、概算事業費は約1000億~約1200億円。

 意見聴取は、ルート検討にあたり重視すべき点や配慮すべき点について、アンケート形式で実施されます。回答は郵便はがきやインターネットで。締切は9月27日です。

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