東京-山梨の「裏ルート」が大変化!? 中央道の迂回路 激セマ峠道→長大トンネルからの“夢の続き”進行中

昔のイメージが覆ってる?

大月と小菅村を結ぶ国道が「めっちゃ変わる」

 中央道の東京・神奈川県境付近を中心とした渋滞の迂回ルートはいくつか考えられますが、どれも、それなりの山道であることは覚悟しなければなりません。ただ、そのうちの一つが大きく変貌しつつあります。

Large 240704 kosuge 01

2014年に開通した国道139号「松姫トンネル」(画像:山梨県)。

 山梨県大月市と、北の小菅村、そして東京都奥多摩町を結ぶ国道139号。大月と小菅を結ぶ唯一の幹線道路ですが、その間には標高1250mの松姫峠が行く手を阻んでいました。こうした地理的条件から、多摩川の源流である小菅村は歴史的に東京都との結びつきが強く、「奥多摩駅から路線バスで向かうところ」でした。

 しかし2014年、松姫峠の極めて狭いつづら折りの区間14kmを約3100mの松姫トンネルで一気に抜ける松姫バイパスが2014年に開通すると、所要時間は30分も短縮され、大月と小菅を結ぶ路線バスも初めて登場。地域を大きく変えました。

 この国道139号の改良が、さらに続いています。

 大月から東京都県境までのあいだで、松姫バイパスのほか8か所が拡幅やバイパス整備の対象となっています(一部供用済み)。

 このうちバイパスは2か所。ひとつは、葛野川沿いの集落部をトンネルなどで直線化する「上和田バイパス」約1.5kmで、2025年度の完成予定(一部暫定供用済み)です。

 さらに、より大月市街に近く、ヘアピンカーブなどで小高い丘を越えている区間を直線化する「畑倉バイパス」約1.1kmの事業も、2023年度からスタート。現道は集落内や山間の細道で、大型車のすれ違いが困難な状況を解消する狙いです。

 山梨県の幹線道路の多くは山間部を経由します。こうした脆弱箇所の解消は、孤立集落の発生などを防ぐ“強靭化”の一環として推進。加えて国道139号は松姫トンネル開通後、交通量が増加しており、対策が急がれているようです。

ジャンルで探す