ことでん新駅&複線化、県などが財政支援へ 新車と安全対策にも

国交省が実施計画を認定。

計96.8億円の一部を助成

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高松琴平電気鉄道(画像:PIXTA)。

 国土交通省 四国運輸局は2024年6月27日(木)、香川県内で鉄道を運行する高松琴平電気鉄道(ことでん)の鉄道事業再構築実施計画について認定を行ったと発表しました。計画は、新駅設置や複線化、安全輸送設備更新といったことでんの取組に対し、県および沿線3市4町が財政的支援を実施するものです。

 期間は2024年7月5日から2029年3月31日まで。琴平線の伏石~琴電琴平間27.9kmが対象です。うち太田~仏生山間を複線化のうえ、あいだに新駅を設ける計画があります。

 新駅設置には7.9億円の事業費を見込んでいます。人口が増加していること、最寄りに県立図書館や研究施設などが集積していることから、利用者の利便を確保したい考えです。なお駅を設置すれば停車・行き違い回数が増加し所要時間も伸びることから、同区間を複線化することでこれを解消する狙いがあります。事業費は9.8億円が見込まれています。

 省エネ性能が高く、車内の快適性も向上させた新型車両の導入と、安全輸送設備の更新にも事業費72億円を見込んでいます。ことでんでは2023年、列車が通過するにもかかわらず踏切の遮断桿が降りない事案が相次いで発生。財政的支援では事業費の一部に社会資本整備総合交付金を活用することで、安全で安定した運行を維持する構えです。

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