「東京ー成田の最短路」大混雑の末端区間! 未完の「北千葉道路」延伸部 “計画変更”で渋滞緩和なるか

東京方面-成田空港の最短路として計画されている「北千葉道路」。未だ影も形もない東京側区間の実現に向けた動きが進む一方、成田側も最終区間の建設が進んでいます。現状で混雑が目立つ成田市街、北千葉道路の“計画変更”で緩和するのでしょうか。

「北千葉道路」暫定2車線の延伸から5年

 千葉ニュータウンを貫き“東京方面-成田空港の最短路”となるべく延伸事業が進んでいる国道464号「北千葉道路」。外環道から千葉県鎌ケ谷市の既存開通区間までの未開通部をつなげる事業も少しずつ進んでいますが、成田側の“最終区間”の延伸工事のほうが、目に見えて進んでいます。
 
 この成田側の最終区間がつながっていない2024年現在、成田市街の並行道路は混雑が目立ちます。そうしたなか、北千葉道路では一部、“計画変更”が行われようとしています。

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北千葉道路の暫定2車線区間(乗りものニュース編集部撮影)。

 北千葉道路は、京成成田スカイアクセス線に沿って外環道(市川市)と成田空港を直結する計画の道路で、千葉ニュータウンを中心とした約20kmの区間は、鉄道を挟んで両側に信号のない掘割の本線に、交差道路とアクセスする両側道の二重構造で構成されれる快走路です。

 これを印旛日本医大駅付近(印西市)から成田空港方面へ延伸させる工事が進められ、2019年までに成田市街に近い同市押畑(押畑インター)へ至る約10kmが完成しています。

 この延伸区間は成田スカイアクセス線の北側のみ整備された暫定2車線区間で、対面通行にて供用されています。アップダウンはあるものの、ひたすら真っすぐで線形はよく、信号も少ないです。とはいえ、片側1車線としては交通量が多いのか、ゾロゾロ走っている感じで、千葉ニュータウン区間と比べればスピードはかなりスローです。

 その交通量の多さは、成田市街で実感できます。現状の北千葉道路の出入口は、ロードサイド店が立ち並ぶ「空港通り」(国道408号)の「土屋」交差点から少し北へ行ったところにありますが、市街地の至るところから北千葉道路の入口へ向かう流れができており、空港通りを中心に渋滞箇所が集中。土屋交差点では北千葉道路へ向かう右折レーンにズラリと車列ができていました。

「インター増やします!」

 押畑インターから東は現在、成田スカイアクセス線の北側に橋脚が立ち並び、国道408号を跨ぐ高架橋も架設済みです。その先は成田スカイアクセス線を高架で跨いで進路を変え、国道51号と接続したのち、新空港道と並走する国道295号へ合流して終点となります。

 ただ、この途中の構造を変更すべく、2024年5月から6月にかけ都市計画変更案の縦覧が行われていました。

 それは、北千葉道路が成田スカイアクセス線をまたぎ越す手前、県道成田下總線との交差部に印西方面のみながらランプを新たに設けるというもの。成田市選出の雨宮しんご議員はXにて、周辺住民の要望を受けたものと説明しています。

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成田市街の主要混雑ポイントになっている「土屋」交差点付近。右折すると北千葉道路の入口がある(乗りものニュース編集部撮影)。

 この県道との交差部も成田市街からすぐのところです。北千葉道路を目指すクルマで成田市街が混雑している現状を見れば、北千葉道路にアクセスするポイントが増えるのは、市街地のさらなる渋滞緩和につながる可能性もあるといえるでしょう。

 そもそも、北千葉道路の暫定2車線区間がここまで利用されるのは、成田から西へ向かうルートが乏しかったことの裏返しともいえます。「成田空港への最短路」でもあり、地域の生活常識をも大きく変えた北千葉道路。いまだ成田スカイアクセス線の南側で手つかずとなっている用地を活用した4車線化にも期待がかかるところです。

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