日本科学未来館『パリ・ノートルダム大聖堂展』タブレットで世界遺産をタイムトラベル!
12世紀後半にパリのシテ島に建築された、世界遺産・ノートルダム大聖堂。そのノートルダム大聖堂の歴史や魅力をデジタルコンテンツを通して体感できる展覧会が、日本科学未来館(東京都江東区)にて11月6日(水)より開催されます。
【画像をみる】日本科学未来館『パリ・ノートルダム大聖堂展』タブレットで世界遺産をタイムトラベル!火災からの復興に向けて作業が続くノートルダム大聖堂。その建築の特徴と歴史とは?
まずノートルダム大聖堂の建築の特徴や歴史についてご紹介しましょう。1163年に着工され、約200年かけて完成したノートルダム大聖堂は、美しいステンドグラスやバラ窓などを特徴とするフランス・ゴシック建築の代表作。
セーヌ川を見下ろす壮大な姿は、パリの象徴として多くの人々に親しまれています。特に色鮮やかなステンドグラスと精緻な彫刻が施されたファサードは、芸術的にも極めて価値が高く、世界中から訪れる人々を圧倒してきました。
またノートルダム大聖堂は、度々、歴史的にも重要な舞台となります。中でも有名なのは、1804年に行われたナポレオン・ボナパルトの戴冠式。
一方でフランス革命時には略奪と破壊に遭うなど、フランスの激動の歴史を体現しています。1831年にはヴィクトル・ユゴーの小説『ノートルダム・ド・パリ』にも描かれました。
2019年4月15日に大規模な火災が発生し、屋根と尖塔が崩壊するなど大きな被害を受けます。
しかし復興に向けて各界の専門家が集結し、迅速な計画のもと、ドローンやCG分析などの最新IT技術と熟練工の建築や美術品修復の巧みな技によって、5年の歳月をかけた修復作業が今も続けられています。
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世界巡回の『パリ・ノートルダム大聖堂展』。東京会場のみの特別展示も!
『パリ・ノートルダム大聖堂展 タブレットを手に巡る時空の旅』とは、世界遺産・ノートルダム大聖堂の豊かな歴史と、最新技術によって大聖堂が再び光を取り戻していく様子を、専用タブレット端末「HistoPad(ヒストパッド)」で体験しながら学ぶことができる展覧会です。
タイムポータル(時空の扉)を通ってさまざまな時代の大聖堂を覗きながら、直感的な操作にて深い没入感を味わうことができます。
本展は、文化財保護の大切さを身近に感じてもらうことを目的に、これまで2021年のドバイ国際博覧会、2022年のパリ、上海、ワシントンDC、また2023年のメキシコとベルリン、2024年のロンドンなど、世界各都市にて開かれてきました。
そして2024年12月のノートルダム大聖堂一般公開の再開を迎えるタイミングに合わせ、いよいよ東京での開催が実現。
東京会場のみの特別展示として、修復に用いられた最新技術に焦点を当てた新しいタイムポータルが初めて公開されるほか、火災前後の大聖堂を比較した模型を実際に触れられるコーナーも作られます。
タイムポータル(時空の扉)を通ってさまざまな時代の大聖堂へタイムトラベルしよう!
会場内に設置された21個のタイムポータル(時空の扉)に「HistoPad」をかざすと、時空を超えたさまざまなノートルダム大聖堂を取り巻く風景が見えてきます。画面上に表示されるポイントにタッチすることで解説があらわれ、音声ガイドを聞くこともできます。
各シーンにてインタラクティブな要素を探しながら、世界遺産の価値や歴史、修復の様子をゲームのように学べるとともに、来場者同士が会話をしつつ、感動を共有できることも展示の特徴です。
21個のポータルのうち、「14. 皇帝の戴冠-1804年-」に登場するのはナポレオンの戴冠式です。
新皇帝の野心や複雑に絡み合う当時の政情などを細かく表現。まるで大聖堂内にいるような360度を見渡せる視点を採用したことによって、平面の絵画では描ききれない臨場感にあふれる再現が可能となりました。
「16. 尖塔」では、老朽化で取り壊された最初の尖塔を復元するという当初の計画を覆し、桁違いの高さと華やかさで再建された19世紀の尖塔に着目します。建築家ヴィオレ=ル=デュックの技や情熱が込められた、当時としては革新的な尖塔を、初代のデッサンなどの貴重な資料とともに詳しく解説されます。
会場を歩き回りながら大聖堂の創建時の様子や、ナポレオン1世の戴冠式など、大聖堂で起きた歴史的な瞬間へと旅したり、匠の技や修復作業の様子を「HistoPad」を通じて学んだりできる本展。
これまでにはない新感覚の「体験型展覧会」にて、世界遺産・ノートルダム大聖堂の長きに渡る歴史にタイムトラベルしてみてください。
展覧会情報『パリ・ノートルダム大聖堂展 タブレットを手に巡る時空の旅』
『パリ・ノートルダム大聖堂展 タブレットを手に巡る時空の旅』 日本科学未来館
開催期間:2024年11月6日(水)~2025年2月24日(月・休)
所在地:東京都江東区青海2-3-6
アクセス:新交通ゆりかもめ「東京国際クルーズターミナル駅」下車、徒歩約5分。「テレコムセンター駅」下車、徒歩約4分。
開館時間:10:00~17:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:火曜日(ただし、2/11は開館)、年末年始(12/28~1/1)
チケット:大人(19歳以上)1800(1600)円、18歳以下(中学生以上)800(600)円、小学生500(400)円。
※( )内は前売券。前売券販売期間:2024年11月5日(火)23:59まで。
展覧会HP:『パリ・ノートルダム大聖堂展 タブレットを手に巡る時空の旅』
10/24 07:00
イロハニアート