立憲民主党代表選、地方票の動向がカギ…国会議員の投票直前に結果公表

 立憲民主党の代表選(23日投開票)で、各候補者は地方議員や党員・協力党員(サポーターズ)の地方票の動向が勝負のカギを握るとみて、独自遊説やSNS活用などに力を入れている。

立憲民主党代表選、各候補の地方票獲得に向けた取り組み

 枝野幸男・前代表(60)は17日、さいたま市で開いた街頭演説で「皆さんの周りに投票権を持ってる人がいるかもしれない。日本の未来のために力を貸してください」と呼びかけた。

 枝野氏は、全国11か所で行う候補者討論会とは別に、北海道や宮崎市で視察や集会を行い、「地方重視」の姿勢をアピールしている。官房長官などを歴任した知名度も生かし、地方議員らに政策集を配布して支持を広げる戦略だ。

立憲民主党本部。2024年1月31日、東京都千代田区で

 野田佳彦・元首相(67)は元千葉県議の経歴を踏まえ、4候補で「唯一の地方議員出身」であることを強調し、「地方議会の実態を一番肌感覚でわかっている」と訴える。陣営は、新たにX(旧ツイッター)に代表選専用アカウントを開設し、食事風景などの日常を切り取った短い動画を掲載するなど、発信強化を図っている。

 泉健太代表(50)は地方票を掘り起こすため、党トップとして3年間、地方を回った蓄積を生かし、電話やはがきで支持を呼びかける。吉田晴美衆院議員(52)は大がかりな電話かけは行わずオンライン意見交換などで支持を広げる考えだ。

国会議員は3分の2が推薦人

 候補者が地方票を重視するのは、国会議員票については、議員136人のうち3分の2が候補者4人の推薦人となっており、支持動向はおおむね固まりつつあるとみられるためだ。

 地方票は事前に投票が行われ、23日の臨時党大会で、国会議員らの投票の直前に開票結果が公表されるため、議員票の動きに影響を与える可能性もある。

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