最終情勢で小泉進次郎、石破茂、高市早苗の3氏が軸 自民総裁選、27日投開票

岸田文雄首相の後継を決める自民党総裁選は27日、投開票される。過去最多の9氏が届け出た結果、上位2人による決選投票となることが確実視されている。最終盤を迎えて党員・党友票が26日に締め切られる中、各陣営による国会議員票の獲得に向けた動きが過熱している。

各種世論調査では次期総裁候補のうち、小泉進次郎元環境相(43)や石破茂元幹事長(67)、高市早苗経済安全保障担当相(63)に支持が集まっている。

小泉氏は25日、派閥のパーティー収入不記載事件を受けて唯一、存続した麻生派を率いる麻生太郎副総裁らと相次ぎ面会していることについて、東京都内で記者団に「選挙で1人でも多くの人に支援のお願いをするのは当たり前だ」と強調した。「忖度(そんたく)して改革ができないのではないかという声もあるが、有力者でも改革派の議員はいる」とも語った。小泉氏は24日に麻生氏と会い、議員票上積みへ協力を要請していた。

陣営関係者は小泉氏について「(議員に)直接頭を下げたり、電話をしている。必死に最後の一押しだ」と語る。

一方、小林鷹之前経済安保担当相(49)を支持する若手議員は「『無派閥』を掲げている小泉氏が派閥のトップと会うのは理屈が成り立たない」と牽制(けんせい)した。

石破氏は国会内で記者会見を開き、経済政策について説明した。岸田文雄首相が進めてきた「成長と分配の好循環」を「さらに力強く、確実なものにしていく」と述べ、岸田路線の継承を明確にした。

また、「デジタル田園都市構想が大きな役割を果たす」と岸田政権の看板政策にも言及。決選投票も念頭に首相の支援を得る狙いがある。

高市氏は国会議員に支援を求める電話作戦を展開した。また、陣営関係者らが国会内の議員事務所などを訪れて協力を訴えた。

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