岸田路線継承し「成長と分配の好循環を」 自民・石破氏が経済政策で会見

自民党の石破茂元幹事長は25日、国会内で記者会見を開き、党総裁選(27日投開票)で掲げている経済政策について説明した。岸田文雄首相が進めてきた「成長と分配の好循環」を「さらに力強く、確実なものにしていく」と述べ、岸田路線の継承を明確にした。一時、言及していた金融所得課税について問われ「いまの貯蓄から投資へという流れは一層加速させていく」と語った。

石破氏は会見冒頭で「賃上げと投資が牽引(けんいん)する成長型経済の実現」を掲げ、物価上昇を上回る賃上げと設備投資の後押しで成長と分配の好循環を成し遂げるとした。その上で、「岸田政権の取り組んできたことを引き継ぐ」と述べた。

雇用と投資の促進のため、企業の生産拠点を海外から国内に回帰させる必要があると指摘。「メイド・イン・ジャパンの持つ価値や魅力を高める」と強調した。「機動的な財政出動を最も効果的に行うことは当然だ」とも言及した。

最低賃金引き上げを「成長戦略の一つの柱」と位置付け、2020年代までに1500円に引き上げるとした。労働市場改革に関しては「成長分野への労働力の移動が円滑になされるよう仕組みを考える」と述べた。

スマート農業やスマート水産業などを例に、一次産業のデジタル化を掲げた。「デジタル田園都市構想が大きな役割を果たす」と述べ、岸田政権の看板政策に重ねて言及した。

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