立民代表選、全国遊説ラストコール 東京・新橋で演説会 野田佳彦、枝野幸男氏の争いが軸

立憲民主党代表選の全国遊説は18日、最終日を迎え、野田佳彦元首相(67)、枝野幸男前代表(60)、泉健太代表(50)、吉田晴美衆院議員(52)の4候補が東京・新橋駅前で演説会に臨んだ。23日の臨時党大会で新代表が選出される。野田氏と枝野氏の争いを軸とする選挙戦は最終盤に突入し、各陣営は、党所属議員や党員への働きかけを強めて票の上積みを図る。

産経新聞の18日時点のまとめでは、野田氏が党所属国会議員136人のうち38人の支持を固め、25人の枝野氏が追い上げている。泉氏は21人、吉田氏は17人の支持にとどまる。勝敗を決める「ポイント」の半分を占める地方議員と党員・協力党員に関しては枝野氏が優勢との見方もあり、全体では野田、枝野両氏の競り合いになるとみられる。

野田氏は18日の演説会で、持論である政治家の世襲制限に触れて「政治を変えていかなければいけない。世直しをさせてほしい」と呼び掛けた。「子供や若者の未来を摘み取る国に将来はない」とも訴え、教育無償化などに取り組む姿勢を示した。

枝野氏は、代表選に向けてまとめた政策「人間中心の経済」を紹介し、社会保障などの支え合いを充実させる意義を力説した。「規制緩和」や「小さな政府」を志向する政治が暮らしを豊かにしてこなかったと持論を展開した上で「時代遅れの政治を変えるしかない」と言葉に力を込めた。

泉氏は、党首としての約3年間の取り組みについて「政権交代前夜まで持ってきた」と胸を張り、「私こそが党を政権交代に導く」と強調した。吉田氏は、選挙戦で訴え続けてきた消費税の食料品非課税に言及し「絶対自民党は言えない。暮らしの声に寄り添うのが立憲民主党だ」とアピールした。(深津響)

ジャンルで探す