小泉進次郎氏、政界きっての〝人たらし〟 発信力定評も「進次郎構文」に揶揄

6日に自民党総裁選(12日告示、27日投開票)への出馬を表明した小泉進次郎元環境相は、曾祖父の又次郎氏から4代続く政治一家の出身だ。野党時代に取り組んだ東日本大震災の被災地支援を「政治家としての原点」と公言する。風評被害の払拭を目指し、福島の海でサーフィンを通じて東京電力福島第1原発処理水の安全性をアピールするなど発信力に定評がある。

中高時代は野球部に所属し、高3の夏の県大会は二塁手として活躍。関東学院大卒業後は米コロンビア大院で学んだ。平成21年の衆院選で初当選。令和元年に38歳の若さで、環境相として初入閣を果たした。

与野党に幅広い人脈を持ち、政界きっての〝人たらし〟ともいわれる。人の顔や名前をすぐに覚える記憶力があり、他人に話しかける際は「○○さん」と気さくに呼んで距離を縮める。また、地元の祭りには小まめに顔を出し、野党候補の比例復活を許さないほど固い選挙地盤を持つ。

父の純一郎元首相が「ワンフレーズ」で注目を集めたのに対し、自身は同義語を繰り返す独特の語り口調が「進次郎構文」と揶揄されることもある。

尊敬する政治家は米国のケネディ元大統領で、国会内の事務所には肖像画を飾る。ケネディ氏が大統領に就任したのは今の小泉氏と同じ43歳だった。

妻はフリーアナウンサーの滝川クリステルさんで長男、長女との4人暮らし。環境相時代は現職閣僚として初めて育休を取得。家事を分担し、長男を自転車に乗せて幼稚園に送る「イクメン」の顔も持つ。(竹之内秀介)

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