土壇場の出馬表明、苦境あらわ 泉氏、難航した推薦人確保 立民代表選

立憲民主党代表選(7日告示、23日投開票)に向けた推薦人確保が難航していた泉健太代表(50)が6日、ようやく出馬表明にこぎつけた。現職の党首ながら告示直前まで立候補の環境が整わなかったという経過は、泉氏に対する期待感の乏しさを印象づけた。

代表選立候補には党所属国会議員(136人)のうち20人の推薦人が必要だ。泉氏を支える党内グループ「新政権研究会」は約20人を擁するが、支持を固め切ることができず苦戦を強いられた。

「酸素の薄い山を登っているようだ…」

泉氏は2日、関係者に推薦人集めの苦労をこう吐露した。調整の末、確保にめどがついたのは告示が2日後に迫った5日夜だった。

もちろん、難航はやむをえなかったという見方もできる。自民党総裁選出馬にも立民代表選と同数の推薦人が必要だが、国会議員数を分母にした「20人」の割合は、自民が5・4%、立民は14・7%。立民代表選のほうが立候補へのハードルが格段に高いといえる。

とはいえ、枝野幸男前代表(60)と野田佳彦元首相(67)が8月中に出馬表明に至ったことを考慮すると、泉氏の求心力の低さは否定できない。選挙戦で支持を広げていくことは容易ではなさそうだ。

「代表を3年やってこの状況ということは、やはり欠けているところがあるんだよ」

ある中堅は冷ややかに評した。(深津響)

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