自民・菅義偉前首相が石破茂元幹事長と会食 総裁選対応で意見交換か

自民党の菅義偉前首相は1日夜、東京都内のホテルで石破茂元幹事長と会食した。石破氏は9月の党総裁選立候補に向けて調整しており、両氏は総裁選への対応などについて意見を交わしたとみられる。会食には菅氏に近い武田良太元総務相も同席した。

石破氏は6月28日、札幌市内で今後の対応について記者団に問われたが、いつ出馬表明するかは明言しなかった。次期総裁選では岸田文雄首相(自民総裁)と距離を置く非主流派の中心メンバーである菅氏からの支援を期待しているとされ、菅氏らの意向を探りつつ、最終判断するとみられる。

石破氏はこれまで総裁選に4度挑み敗退。報道各社の世論調査では次の首相候補としてトップに立つなど高い知名度を誇るが、党内基盤が弱く、国会議員票の積み上げが課題となっている。

一方、菅氏は6月23日公開のインターネット番組で、石破氏について「期待できる方だ。いろいろなことがあっても主張を変えないところがいい」「真正直な人」などと評価した。

菅氏は最近、茂木敏充幹事長や加藤勝信元官房長官、小泉進次郎元環境相ら総裁選への立候補が取り沙汰されている議員との会食を重ねている。また、派閥の政治資金パーティー収入不記載事件による国民の政治不信は、責任を取っていない首相に一因があるとの考えを示し、事実上の退陣要求と受け取れる発言をするなど、動向が注目されている。

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