桜田義孝会長「不記載」事件で陳謝 自民党千葉県連大会、出直し色強く

自民党千葉県連の第67回定期大会が22日、千葉市美浜区で開かれた。同党への逆風が吹き荒れる派閥パーティー収入不記載事件を踏まえ、桜田義孝県連会長は党員らに陳謝し、政治への信頼を取り戻す決意を示した。次期衆院選や来夏の参院選の勝利に向け、「出直し」を強く印象付ける大会となった。

「まずは党の政治とカネや派閥のあり方で多大なご迷惑とご心配をかけていることをおわび申し上げる」

桜田会長は冒頭の挨拶でこう述べ、頭を下げた。

大会には、不記載事件で処分を受けた県選出の松野博一前官房長官(衆院千葉3区)や林幹雄元党幹事長代理(同10区)も出席した。桜田会長は「いまの野党に複雑化する安全保障、経済、外交を任せることができるのか。自民党、公明党のコンビであればこそ政策を前に進めることができる」と強調し、政権を失うことへの危機感を訴えた。

公明党の平木大作県本部代表は来賓挨拶で自民党に反省を促しながらも、「共通の危機感のもとに新しい一歩を踏み出さなければいけない」と連携を約束した。

特別講演のため会場に駆け付けた菅義偉前首相も開口一番、不記載事件を陳謝した。「もう一度、足元を見直して頑張らせてほしい」「野党に政権を渡すようなことがあってはならない」と強調し、党員らに理解と協力を求めた。

大会では桜田会長の続投といった県連役員案に加え、「政治への信頼を取り戻すため、不断の改革努力に最優先で取り組む」などとした大会宣言案を了承した。党勢拡大とともに、次期衆院選や来年の参院選に向けて結束も確認した。(岡田浩明)

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