自民が皇位継承の見解まとめる 有識者会議の報告書を尊重、衆参両院議長に提出へ

自民党は19日、「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」(会長・麻生太郎副総裁)の会合を開き、政府の有識者会議が令和3年に取りまとめた皇族数を確保するための報告書を尊重する見解をまとめた。文言などを調整した上で、来週中に衆参両院の議長に提出する予定だ。

自民はこれまでの懇談会で、報告書が示した内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持できる案、養子縁組による旧皇族の男系男子の復帰案についてそれぞれ「妥当」としている。また、この2案では対策が不十分な場合、残る皇統に属する男系男子を法律によって皇族とする案も検討する方向を示している。

懇談会の事務局長を務める木原誠二幹事長代理は終了後、記者団に「大きな修正はなく麻生会長に一任となった。若干の修正をしたうえで、来週にも衆参の議長に報告したい」と述べた。

自民は懇談会に所属していない国会議員からも文書で意見を募り、木原氏によると、約50人から回答があった。おおむね報告書の内容を妥当とする内容で、反対意見はなかったという。

木原氏はまた、この段階では意思決定機関の総務会には諮らないと説明。「法律改正ということになったら当然、総務会に諮っていきたい」と語った。

自民以外の主な政党はすでに皇位継承や報告書に関する意見をまとめている。今後は衆参両院の正副議長のもとに各党派が参加する会議体を設置し、国会としての見解を取りまとめた上で、必要な法整備を担う政府側に伝えるというスケジュールが想定されている。

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