石破首相、習近平氏と初会談 「戦略的互恵関係」の包括的推進を確認

首脳会談を前に握手する石破茂首相(左)と習近平中国国家主席=2024年11月15日午後5時3分、ペルー・リマ、代表撮影

 石破茂首相は15日午後(日本時間16日午前)、訪問先のペルーで中国の習近平(シーチンピン)国家主席と初めて会談した。両首脳は日中両国の共通利益をめぐって協力する「戦略的互恵関係」を包括的に推進し、「建設的かつ安定的な関係」を構築することを改めて確認。一方、石破氏は習氏に対し、尖閣諸島をめぐる東シナ海情勢や中国軍機の領空侵犯を含む中国軍の活動を「極めて憂慮している」と伝えた。

 日本の首相と習氏との会談は昨年11月の岸田文雄首相(当時)以来1年ぶり。約40分間の会談では、外相の相互訪問やハイレベルの人的・文化交流対話、経済対話の実現に向け調整を進めることで一致。中国外務省によると、習氏は「中国と日本はアジアと世界にとって重要な国であり、両国関係は二国間関係を超える重要な意義を持つ。ともに努力して戦略的互恵関係を全面的に推進し、新時代の要請にかなった建設的で安定した中日関係の構築に尽力したい」と語った。

 会談終了後、石破氏は記者団に「非常にかみ合った意見交換だった。首脳間を含むあらゆるレベルで頻繁に意思疎通、あるいは往来を図り、課題と懸案を減らしていく」と語った。

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