経済対策、裏金問題批判…激戦の愛知に「1票」求め各党の大物続々

候補者の演説を聴く聴衆=2024年10月20日、北名古屋市、松島研人撮影

 衆院選の期間中で唯一の日曜日となった20日、小選挙区に候補者を擁立する政党の幹部らが続々と愛知県内に入り、支援を呼びかけた。

 日本維新の会の藤田文武幹事長は、名古屋駅前でマイクを握った。「裏金や統一教会の問題で政治は信頼を失っている。自民党がダメというだけでは政治は変わらない。私たちは議員報酬のカットなど、姿勢を示す」と訴えた。

 新設された16区に候補者を擁立した公明党の斉藤鉄夫副代表は北名古屋市に入り、候補者の支援を呼びかけた。県内13選挙区に候補者を立てた共産党の小池晃書記局長は、名古屋市千種区で「戦争と貧乏をこの国からなくすのが政治の役目」と訴え、原発ゼロや、リニア中央新幹線の事業中止を掲げた。

 県内の多くの小選挙区で激戦が見込まれ、公示後から政党幹部が次々と訪れている。

 自民党は、18日に岸田文雄前首相、小泉進次郎選挙対策委員長、高市早苗氏が相次いで県内入りした。岸田氏は、「政治の信頼回復は続ける。一方で『政治は何をしてくれるのか』という厳しい声にも応えていく」。小泉氏は「政治とカネに関する批判は自民党の執行部が受け止める。候補者自身にも問題があるかのような相手のレッテル貼りをはね返してほしい」と呼びかけた。

 立憲民主党の野田佳彦代表は同日、名古屋市の金山駅前に立ち、「政権交代はお金の使い方を変えること。政権交代は最大の政治改革」と支持を呼びかけた。今回の石破茂首相による衆院解散については、「裏金(問題)隠し、旧統一教会との関係隠し」の解散だとして、「有権者をばかにしている。この怒りを共有して、今回こそ、自民党にノーという意思表示をつきつけよう」と訴えた。

 公明党の山口那津男前代表も同日、江南市で演説。「野党はただ与党を批判するだけ。そんなバラバラ野党に次の政治を任せるわけにはいかない」と支援を呼びかけた。

 国民民主党の玉木雄一郎代表は19日、名古屋駅前で演説。「選挙を政治家の就職活動にせず、政策本位でやっていく。税や社会保険料の負担を抑え、皆さんの手取りを増やす」と声を張り上げた。

 れいわ新選組の山本太郎代表も同日、名古屋駅前で「経済が悪いときに消費税を上げるのは日本だけ。経済音痴から日本を取り戻す」と訴えた。

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