「中村喜四郎の名から脱皮できるか」 長男の県議が次の衆院選出馬へ

記者会見で立候補を表明する県議の中村勇太氏=2024年9月26日午後3時27分、茨城県古河市、宮廻潤子撮影

 茨城県議の中村勇太(はやと)氏(37)が26日、次期衆院選に茨城7区から無所属で立候補すると表明した。中村氏は、7区を地盤に当選15回を重ね、24日に政界引退を表明した立憲民主党の中村喜四郎衆院議員(75)=比例北関東=の長男。

 10日間ほどで喜四郎氏の後援会を中心に2885人の推薦人を得たことで、立候補を決意したという。

 会見では、27日に投開票される自民党総裁選で「国民が望んでいるはずの、裏金やキックバックの問題に答えていない」と批判。権力を抑える勢力の重要性を指摘し、「危機感から国政にチャレンジすることを決めた」と述べた。政策としては、内閣人事局と特定秘密保護法の廃止を掲げた。

 「野党系無所属」として立候補するとしている。政党からの公認や推薦を受ける可能性について問われると「後援会のみなさんの意見を聞いたうえで、オファーが来たら考える」と述べ、政党からの支援の可能性を排除しない考えを示した。

 中村氏は喜四郎氏の秘書を経て、2018年の県議選に古河市選挙区から立候補し、初当選した。無所属で活動し、現在2期目。

 7区ではこれまでに自民現職の永岡桂子氏(70)が立候補を表明しており、中村氏は2人目。

 喜四郎氏は現在、当選15回。現職の国会議員としては小沢一郎衆院議員(82)=比例東北=の18回に次いで2番目だった。強固な後援会組織「喜友会」に支えられ、無所属となっても17年の衆院選まで選挙区で当選を重ねたことから「無敗の男」と呼ばれた。(宮廻潤子)

■世襲が問題ではなく

 会見での質問は、主に2点に集中した。

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