立憲代表選4候補が札幌で論戦 野田氏は「令和版農業公社」を提唱

互いに手を取って健闘を誓う立憲民主党代表選の4候補=2024年9月16日午後2時28分、札幌市中央区の大通公園

 立憲民主党の代表選(23日投開票)に立候補した4氏が16日、札幌市内で討論会に出席した。北海道に関係が深いエネルギーと農業の2大テーマを中心に、それぞれの政策や考えをアピールし、自民党との違いも訴えた。(丸石伸一、長谷川潤)

 道内の党員ら300人が集まった討論会では、農政に関して各候補の特色がみられた。泉健太代表は「札幌で生まれ石狩で育った。北海道の一次産業が持続可能でなければならない」と述べ、「自民党との違いは小規模農家も支えていくことだ」と支援の重要性を強調した。

 枝野幸男前代表は、かつて推進した環太平洋経済連携協定(TPP)について「国際環境が大きく変化し、(多国間での)経済連携強化という考え方は時代に合わない。政策を転換し、国内の供給力を高めることを明確にすべきだ」とした。

 「農家を増やす政策が必要だ」と指摘した野田佳彦元首相は、「令和版の国立農業公社」の設立を提唱した。農家を志望する人が5年間、中山間地で働きながら実習するというもので、新たな担い手の育成が目的という。

 吉田晴美衆院議員は「農業を振興するうえで、(農産物を運ぶ)物流も課題だ」と述べ、トラックの運転手不足が深刻化する「2024年問題」の解決に向けて、鉄道輸送網の強化などにも言及した。

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