〈被害者は教え子の母親だけでなく…〉元日本王者プロ卓球選手が女子中学生の教え子の耳をなめ、下半身を触り「恥ずかしいの?」被害者の娘は「卓球ができなくなった」

教え子の母親に“わいせつマッサージ”の容疑で元全日本王者プロ卓球選手が逮捕。現場は“のぞき”対策で窓にカーテンを設置した教室。子煩悩で愛妻家「僕には卓球しかない」と話していたのに…〉から続く

卓球教室の教え子の母親にわいせつ行為をしたとして今年8月、埼玉県警に逮捕された卓球の元全日本王者、小西海偉容疑者(43)=埼玉県戸田市、不同意わいせつ罪で起訴済み=が、それに先立つ4ヶ月前、別の教え子の女子中学生にマッサージと称して耳をなめたなどの不同意わいせつ容疑で書類送検されていたことがわかった。「卓球界のレジェンド」と呼ばれた中年男は、卑劣なわいせつ常習犯だった。

〈画像〉「マッサージの距離感が近かったそうです…」被害者の母親が小西被告の妻・杏コーチに送ったメール

ストレッチからマッサージに持ち込みわいせつ行為を…

小西被告が、元五輪選手の妻・杏さんとともに戸田市内で経営する「WEILAI卓球スクール」で8月7日、教え子の40代の母親にマッサージと称して体を触り、同20日に県警が不同意性交容疑で逮捕していたのは♯1で詳報したが、被害は生徒にも及んでいた。

被害者の母親が、集英社オンラインの取材に憤りをにじませながら詳細な経緯を語った(本人特定を避けるために時期などは割愛する)。まずは同スクールに通いだした経緯について。

「娘は兄の影響で小学生から卓球を始めたのですが、中学生になると学校の部活の練習だけでは足りないレベルまで卓球が上達していました。プロ志望とまではいわないまでも、もっとうまくなりたいという向上心があって『WEILAI』に通うようになりました。

基本はマンツーマンでのレッスンになるのですが、娘は強化メンバーにも入れてもらい、そこには小西夫妻の娘さんも所属していて一緒に強化練習をしていました。マンツーマンのコーチは基本、奥さんの杏さんが担当でしたが、杏さんが試合の付き添いなどで担当できないときは、小西本人のレッスンを受けました」

小西被告が担当した個人レッスンは計3回。いずれもストレッチから始まり、その流れでマッサージに持ち込み、わいせつ行為に及んでいた。そしてわいせつ行為は回を追うごとにエスカレートしていく。

 「教室には卓球台の奥に見学や荷物置きとして使うためにエアマットが敷いてあり、そのマットにうつぶせになり、背中や腰、足やお尻のあたりを指圧されたそうです。卓球用の短パンはとても短いので、だんだんめくれ上がってきて、娘は下着を触られたような気がすると言っていました。ただ、最初は気のせいのかもしれないし、『マッサージはすごく上手だった』と娘もそこまで気にしている様子ではありませんでした」

「不同意わいせつ罪で起訴したと裁判所から通知書が届きました」

ところが3回目は明らかに違った。小西容疑者はマッサージの最中、突然下着の中に手を突っ込んで直にお尻を触り、あろうことか耳をなめ始めたというのだ。

「小西は自分の唇に指を立てシーッというジェスチャーをしたそうです。避けようにもグッと頭を押さえられ30秒ほどなめられ、それが終わると『よく我慢したねー』とティッシュを渡されたそうです。

娘はわけがわからずそれで耳を拭いてゴミ箱に捨てると、小西が近づいてキスを迫ってきたので娘は思い切り首を横にふって拒否したそうです。『恥ずかしいの?』などと言っていた小西は突然ハッと我に返ったように『じゃあ、気分変えてレッスン始めよう』とレッスンを始めたそうです」

被害者はラケットを持つ手が震えて力が入らなかったが、騒いで小西被告が逆上することを恐れ、冷静を装ってなんとか我慢して最後までレッスンをこなした。

「次のレッスンの受講者が来た時、娘は本当にホッとしたと言っていました。この日、家に帰ってきた娘は洗面所からなかなか戻って来ないので様子を見に行くと、耳をガシガシ洗いながら泣き出してしまったんです。

娘は混乱していましたが、私が警察に任せることを勧めると『そうする』と言いました。私は杏コーチにも経緯を説明するメールをしましたが、彼女からは夫を信じていると思われるメールが返ってきました。私は娘がわいせつ行為を受けた翌日、警察署に電話をしてその次の日に刑事課に被害届を出しました」

 県警の調べに小西被告は全面否定を繰り返した。犯行現場となった卓球教室には防犯カメラはなく、証拠に乏しかったがようやく今年4月、書類送検した旨の報告を県警から受けた。

「娘の被害届によって小西は警察から聴取も受けたし、家宅捜索なども入っていましたが、本人はやっていないとシラを切り、それで隠し通せたと思っていたのかもしれません。私たちの事件でも逮捕されずに済んだから、小西は8月にも保護者の母親に対してわいせつ事件を起こしたのでしょう。

しかし、両方とも証拠に乏しい事件で今回は起訴までこぎつけたのは、私たちや今回の被害者が勇気をもって被害届を出したからだと思います。さいたま地検が9月9日小西を不同意わいせつ罪で起訴したと、裁判所から通知書が届きました」

現場付近には妻と子が描かれた絵が…

小西被告は女子中学生へのわいせつ行為の後も、平然とTリーグのメンバーとして団体戦に出たり、BSテレ東の「卓球ジャパン」という番組に出演して涙ながらに家族愛を語っていた。

「罪を認めず謝罪もしないのは、杏コーチや娘さんに対しての裏切りを今もなお続けているということだと思います。それと信じ難いことに、娘が被害を受けたマットのそばには奥さんや娘さんと一緒に小西が描かれた絵も飾ってあるんです。街頭の絵師が描く上手なイラストのような絵です。そのような絵の前でよくそんな犯行ができたと思います。

娘は『卓球の強い高校に行きたい』とずっと卓球を続ける気でいたのに、事件の後は『卓球はもういい。勉強を頑張る』とすっかり卓球嫌いになってしまいましたし、大人の男の人が近くにいると今でも怖いと思ってしまうようです。私自身も怒りと大きなショックを受けました。小西が認めない、反省しないというままでは絶対許せませんし、厳しい処罰を受けてほしいと思っています」

卓球王国の中国から高校生時代に来日、日本で強くなった帰化選手の英雄は、何をきっかけに卑劣な変態になったのか。自身を見つめ直す機会を与えられたことに小西被告が気づく日が訪れることを願う。

※「集英社オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(旧Twitter)まで情報をお寄せください。

メールアドレス:
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@shuon_news  

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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