「紅麹」サプリ問題 愛知県で少なくとも男女5人が健康被害 小林製薬は本来想定していない「プベルル酸」検出

「紅麹」サプリで5人の死者が出ている問題で、健康被害が出ている「紅麹」の成分を小林製薬が調べたところ、本来想定されていない「プベルル酸」という物質が検出されたことがわかりました。

小林製薬は、3月29日午後2時から大阪市内で会見を行いました。

CBC

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(小林製薬 小林章浩社長)
「非常に多くの皆さまにご心痛、ご不安をおかけしており、社会問題にまで発展しておりますことを深くお詫び申し上げます。このたびは本当に申し訳ございませんでした」

また小林製薬は29日午前、「紅麹成分」を含むサプリメントを摂取し新たに1人亡くなっていたと発表。

死亡との因果関係は「調査中」としていますが、死亡した人はこれで5人になりました。

(小林製薬 小林章浩社長)
「もう少し早く公表すれば(被害拡大を)防げたかというご批判に対しては言葉もございません」

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こちらは、厚労省が28日発表した、小林製薬が直接紅麹原料を卸している52社のうちの1社、名古屋市中川区に本社がある「日本バイオコン」です。

食品の添加物や原料を取り扱っている商社で、小林製薬の紅麹の原料を海外に輸出していました。

29日午前中に話を聞くと…

(日本バイオコン 渡辺秀人社長)
「現地がパンク。パニックになっている。情報がないので何も対応できない」

「日本バイオコン」では、3月25日から海外の販売先への説明対応のほか、28日夕方に通知された厚労省への報告を、29日午後2時までに行わなければならないなど対応に追われているということでした。

(日本バイオコン 渡辺秀人社長)
「情報をできるだけもらって、とにかく現地の安心安全を図ってもらいたい」

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(27日 徳田早穂記者)
「岐阜県池田町にあるこちらの工場では、紅麹の成分を含むサプリメントを製造しています」

小林製薬が自主回収している「紅麹コレステヘルプ」は、岐阜県池田町の「アピ池田工場」で製造されていて、3月26日には「西濃保健所揖斐センター」の職員2人が、製造方法や1日あたりの製造量などを調べました。

「アピ」は岐阜市に本社を置き、他社ブランドの健康食品や医薬品を製造するメーカーで「紅麹コレステヘルプ」は小林製薬から委託を受け、2020年から池田町の工場で製造していたということです。

このサプリメントの製造について「アピ」は、小林製薬から供給された原料を手順書に従って加工していて「衛生面や品質の管理に問題はなかった」と話しました。

また、健康被害は2023年9月以降に製造されたものを摂取した人に偏っていますが、これまでに製造方法の変更などはなかったということです。

「アピ」は現在、保健所の指示を受け報告をまとめている段階で、「調査には協力していきたい」と話しています。

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この問題で、愛知県では28日までに、40代から80代の少なくとも男女5人が、「紅麹コレステヘルプ」を摂取した後、倦怠感や吐き気など健康被害を訴えているということです。

中には、医療機関の検査で腎機能が異常な値を示した人もいますが、5人とも入院はしていないということです。

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