外国人観光客が戻った“世界遺産”白川郷で白タク行為！？ 注意喚起するも「現認は難しい」と頭を抱える

ことしの春節で人気となり、外国人観光客から熱視線がそそがれている岐阜県の白川郷が今、ある問題を抱えています…違法行為に立ち向かう取り組みを取材しました。

（イスラエルからの観光客）
「合掌造りの屋根がとても素晴らしい」

3月22日、岐阜県が誇る世界遺産「白川郷」には多くの外国人観光客が…

（オーストラリアからの観光客）
「雪の美しい景色にひかれて来た。オーストラリアにはほとんど雪はないからね」
（スペインからの観光客）
「インターネットでここの美しい景色を見つけて来たんだ」

合掌造りに積もった幻想的な雪景色を楽しむ中、ある深刻な問題が…

（岐阜県タクシー協会）
「毎日くらい見ますね。許せない」

アフターコロナの外国人観光客の回復に伴い、無許可で金銭を受け取って客を運ぶ「白タク」が急増しているといいます。

地元のタクシー会社の売上を奪うだけでなく、こんな問題も…

（白川郷観光協会 比護隆之事務局長）
「車が私有地に入って止められたり…」

そんな白タクを排除しようと、集まったのは中部運輸局と岐阜県警。

観光客に、国の許可を受けた「緑ナンバー」のタクシーを使うよう、チラシを配って注意喚起したほか…

（岐阜県警）
「ごめんなさん。岐阜県警ですけれど」
「オール、ファミリー？」

「白ナンバー」をつけたワンボックスカーを中心に、駐車場で待機していたり送り迎えをしたりしている人に問題がないかどうか、聞き取りを行いました。

（岐阜県警）
「きょうはお父さん、お母さんは、戻ってきたらまたどこか行くの？」

ただ「白タク」の検挙には、金銭のやり取りを確認しなければなりませんが、旅行前にweb上で決済するケースが多く、その場での取り締まりは難しいといいます。

（中部運輸局 岐阜運輸支局 山田慎児首席運輸企画専門官）
「現金の授受が現場でなされないケースもある。白タク行為を現認するのは難しい」

また、取材中、こんな光景も…

（記者）
「車道をふさぐように、外国人観光客が記念撮影をしています。後ろからすぐ車が来ているのですが…」

このほか、一部の観光客によるポイ捨ても問題に。

（白川郷観光協会 比護隆之事務局長）
「ごみを捨てているケースもある。雪が降ると見えなくなる」

観光客の急増で、「マナー」を巡る問題が浮き彫りになっています。