藤井聡太八冠の強さをAIで調べたら 「前例がない値」が分析結果に 佐々木朗希投手やウサイン・ボルトを超えた!

将棋の藤井聡太八冠、その強さを「AI=人工知能」使った「ある数値」によって客観的に示した研究があります。

例えると、プロ野球の佐々木朗希投手を超える強さなんだとか、一体?

CBC

東京都調布市にある電気通信大学、訪ねたのは将棋や囲碁のAIに関する研究を長年続けている伊藤毅志教授です。

将棋のプロ棋士の指し手をAIの手と比較し、将棋の強さを示す「棋力(きりょく)」を客観的な数値で「見える化」しました、その方法とは…。

(電気通信大学 伊藤毅志教授)
「AIが示す局面の評価値を一手平均で、どの程度減少させたかを表す指標。一般に人間よりもAIが強いので、一手ごとにAIと違う手を指すと評価値が下がる。どのくらい下がるかを調べた数値になります」

ちょっと難しい話ですが、大まかに言うと最善の手が打てるAIと比べ、棋士の打った手がAIにどれだけ劣るか減点していくものです。

そして、日本将棋連盟の協力のもと、藤井八冠らトップ棋士を含むプロの棋譜合わせて約2万5千局を分析しました、その結果…。

ゼロに近づくほど棋力が高いことになりますが、全ての棋士の平均が約マイナス60なのに対し、トップレベル9人の平均はマイナス50から45前後と大きく差が開きました。

そして、藤井八冠は…。

CBC

(電気通信大学 伊藤毅志教授)
「前例がない値だと思うんですね」

何とマイナス30前後という圧倒的な数値に。

(電気通信大学 伊藤毅志教授)
「羽生先生という前例がなく強い方と比べても、突出して高い値を示している」

と、伊藤教授は感心しきりですが、我々には今一つピンときません。

すると…。

CBC

(電気通信大学 伊藤毅志教授)
「野球の世界でいうと170キロを投げる選手。1球ぐらい投げることができるかもしれないが、(170キロを)コンスタントにコントロールよく投げる」

そう、165キロを投げる佐々木朗希投手を凌ぐピッチャーのようなものだとか。

ちなみに、野球に詳しくない人もいるので、もう一つ例えると…。

(電気通信大学 伊藤毅志教授)
「(陸上の分野なら)100メートル8秒台くらい出ちゃってるのかもしれない。異次元の強さだと思います」

おわかりいただけたでしょうか。

あの「人類最速」と言われるウサイン・ボルト氏を遙かに上回ることになるんだとか。

そんな藤井八冠、実は自身もアマチュア棋士四段の伊藤教授にとっても憧れの存在だそうで、最後に我々に、こんなリクエストが。

(電気通信大学 伊藤毅志教授)
「会いたいんですけど。会う機会をつくっていただけませんか。CBCさんで。一度、対談とかしてみたいんですけど。そういう機会をつくっていただければ、喜んでどこでも行きますよ」

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