「消費税の税率が高い国」ランキング! 税率25%のスウェーデンら4カ国を抑えた1位は?

日本では10%の「消費税」。世界で見ると、日本の10%は低い方なのでしょうか? 「消費税の税率が高い国」ランキングを発表します。

日本では1989年に“消費者に広く公平に負担を求める”趣旨から導入された「消費税」。1997年には税率3%から5%に、2014年4月以降は8%に引き上げられ、2019年10月以降は10%となっています。日本だけでなく、消費税と同じような税(付加価値税)は1954年に初めてフランスで導入され、ヨーロッパ諸国をはじめ、全世界150以上の国と地域で採用されています。

全国間税会総連合会が発表した「世界の消費税(付加価値税)164カ国/令和5年4月版」を基に、「消費税の税率が高い国」ランキングを発表します。

同率2位:クロアチア・スウェーデン・デンマーク・ノルウェー(25%)

税率25%で同率2位に並んだのは、クロアチア・スウェーデン・デンマーク・ノルウェーの4カ国。

まずは、バルカン半島の西側に位置する「クロアチア」。軽減税率が導入され、食料品などは5%、宿泊サービスや子供関連用品などの一部は13%の税率です。一方で、スポーツや文化に関わる公益の活動費やアパートの賃貸などは税金がかかりません。

次に、北欧の「スウェーデン」。スウェーデンでも公共交通機関が6%、食料品は12%など、軽減税率が導入されています。一方で、医療や福祉、金融サービス、教育サービスなどは非課税です。

“ゆりかごから墓場まで”のフレーズがぴったりと言われている「デンマーク」は、消費税25%だけでなく、所得税が55%、車の購入は280%と、かなり国民の負担が大きいように感じますが、医療費、教育費、介護費などが全て無料で、世界でも有数の福祉国家として知られ、「幸せの国」と呼ばれています。

最後は、「ノルウェー」。文化やスポーツ活動などは税率12%、食料品は15%など、軽減税率が導入されているものの、ほかの国に比べて物価が高い国としても有名です。一方で、年間の自己負担額を超えた分の医療費は無料になるほか、年金などの社会保障の充実で高齢者に優しい国として知られています。

国連持続可能な開発ソリューションネットワーク(SDSN)による、2024年版の「世界の幸福度ランキング」によると、2位「デンマーク」、4位「スウェーデン」、7位「ノルウェー」と、なんと4カ国中3カ国がTOP10にランクインしています。

1位:ハンガリー(27%)

1位は、税率27%のハンガリーでした。衣料品や食料品、セントラル・ヒーティングやインターネット接続サービスなどは5%、穀物や小麦などを使用した製品、乳製品などは18%と、軽減税率が導入されています。2017年以降、基本的には人々の生活に必要とされる商品やサービスの税率が引き下げられました。

ハンガリーの変わった税金として有名なのが、「ポテトチップス税」。ポテトチップスなどのスナック菓子や清涼飲料水など、塩分や糖分が特に高い食品に課税され、国民の肥満防止を目的に2011年から導入されました。 
(文:福島 ゆき)

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