コロナ給付金、6600万円詐取か 住吉会傘下組織幹部ら3人逮捕

警視庁本部=東京都千代田区霞が関2丁目

 新型コロナウイルス対策の持続化給付金をだまし取ったとして、警視庁は、指定暴力団住吉会傘下幹部の時田一則容疑者(60)=東京都台東区=ら3人を詐欺容疑で逮捕し、26日に発表した。時田容疑者は「私は関係ありません」と容疑を否認しているという。

 ほかに逮捕されたのは、飲食店経営の男(46)=千葉県浦安市=と指定暴力団住吉会傘下組織幹部の男(53)=東京都足立区。

 組織犯罪対策特別捜査隊によると、3人はいずれも税理士の40代の男らと共謀して2020年6月、個人事業主を装って中小企業庁に持続化給付金を申請し、計200万円をだまし取った疑いがある。

 3人の指示を受けた暴力団関係者らが、知人らでつくるLINEグループなどで「昼間仕事をしていても、個人事業主として100万円が支給される。興味があったら連絡して下さい」などと申請者を募集。申請者は、暴力団関係者に対し、受給額の半額にあたる50万円程度を渡していたという。この金について、警視庁は容疑者や税理士らで分配していたとみている。

 同庁は、関与した持続化給付金の不正受給額は66人分で計6600万円とみており、一部は暴力団の資金源になっていた可能性があるという。(三井新)

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