「何の解決にもなりません」鳩山氏長男・菅前首相の「派閥解消」提言に猛攻…「問題の本質は『政治家と上級国民の癒着』」

鳩山紀一郎氏(写真・時事通信)

 

「派閥解消がスタートラインだ」――。

 

 1月11日、自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けて発足した「政治刷新本部」の初会合が開かれた。その席で「派閥の解消」を訴えたのは、最高顧問をつとめる菅義偉・前総理大臣だ。菅氏自身はどこの派閥にも属しない「無派閥議員」で、かねてからの派閥解消論者として知られている。

 

 

 菅氏と同じく最高顧問をつとめる麻生太郎副総裁は、派閥解消を「あり得ない」と否定。自民党内からも反発があるほか、野党からも「茶番」だと批判の声が多い。

 

 そんななかで注目を集めているのが、鳩山由紀夫元首相の長男、鳩山紀一郎氏だ。紀一郎氏は1月11日午後、自身のXを更新。菅氏が派閥解消を主張したというニュースを引用し、《「派閥解消」は何の解決にもなりません》と斬り捨てた。

 

 続けて《そもそも派閥は「作るもの」というより「自然にできるもの」です。人間というものは、2人いれば何らかの争いが始まり、3人以上いれば何らかの政治が始まります。そして政治の中では、同じ考えをもつ人々が結託するのであり、その一種が派閥です。ちなみに菅氏も「ガネーシャの会」というグループを主宰しています。「派閥はダメだが、グループはいい」という主張はおかしいでしょう》

 

 と持論を展開。問題は自民党政治そのものだとし、

 

《自民党政治の本質的問題は「政治家と上級国民の癒着」であり、自民党政治家は上級国民からカネや組織票をもらう代わりに、上級国民の利益を守るためのルールづくりをしているのです。自民党政治刷新本部がこの本質的問題に向き合う確率はゼロと言い切っていいでしょう》

 

 と主張した。

 

「紀一郎氏は東京大学の講師などを経て、2020年に政治団体を創設し、政治の道へ転身。国民民主党の次期衆院選における東京2区の候補に内定しています。本人は、父や叔父の邦夫氏から後援会組織などは一切引き継いでおらず、世襲にはあたらないとしてます。

 

 能登の地震で由紀夫氏が『志賀原発で火災が起きた』という、誤解を与える投稿をXにした際には、《こちらのポストにつきまして、父には撤回を求めました》とツイートし、注目を集めました」(週刊誌記者)

 

 政治家として、父親とは方向性が違うようだが、じつは父・由紀夫氏も「派閥解消」について言及している。

 

《派閥を解消さえすれば政治がクリーンになるわけではない。企業・団体と政治家の癒着を断ち切ることだ。そのためには企業・団体から政党・政治家への献金を抜け穴をなくし一切禁止するしかない。そして使途を全て透明化することだ》(1月12日のXより)

 

 この点については、父と子で意見が一致しそうだ。

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