Apple Storeでパレスチナ人従業員が不当に解雇されたとデモが発生

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現地時間の2024年4月6日(土)、アメリカ・イリノイ州のシカゴにあるApple Storeでデモ活動が行われ、店舗が早めに閉店せざるを得ない状況に追い込まれました。デモの原因は、当該店舗で働いていたパレスチナ人従業員が不当に解雇されたことだそうです。
Chicago Apple Store closes early amid labor and ethnic disputes
https://appleinsider.com/articles/24/04/07/protesters-close-chicago-apple-store-over-palestinian-employee-firing

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デモ活動を行ったのは、Appleの従業員や元従業員から構成されているという約300人規模の抗議団体である「Apples4Ceasefire」です。4月6日、団体メンバーが当該店舗を訪れてデモを行い営業を妨害したため、店舗は早めの営業終了を余儀なくされました。なお、警察が出動する事態となりましたが、抗議活動自体は平和的に行われており、発砲もありませんでした。
Apples4Ceasefireは「実際のところカフィーヤ・ピン・ブレスレット・衣服などでパレスチナ人への支持を表明する人は、商行為を破り、有害な環境を作り出すという名目でAppleから処分を受けています」という声明を出し、パレスチナへの支持を表明する従業員がAppleから不当な扱いを受けていると主張しました。
デモの原因となったのは、当該店舗の元従業員であるメドレー・エスピノーザ氏が、パレスチナの伝統衣装であるカフィーヤなどを身に着けていたことにあります。エスピノーザ氏は職場の上司に対してカフィーヤの着用について問い合わせたところ、「着用しないように」との通達を受けたそうです。
そこで、エスピノーザ氏は同様のアクセサリーを身に着けていた約40人の従業員と共に、マネージャーからの許可を得た上で、パレスチナ支持を示す別のアクセサリーを着用するようになったそうです。しかし、エスピノーザ氏はAppleから解雇されることとなりました。
以下の動画は実際に4月6日にApple Storeで行われたデモ活動の様子を撮影したもの。
BREAKING: Apple Store closes in Chicago amid pro-Palestinian protest
Protesters entered the Apple Lincoln Park store in Chicago today, chanting “Free, free Palestine” inside in a demonstration against the tech company. A protester distributed flyers reading “Stop Exploiting DR… pic.twitter.com/X5fV1TgDzT— Brendan Gutenschwager (@BGOnTheScene) April 6, 2024

Apples4Ceasefireは「Appleが海外のガザで苦しむパレスチナ人コミュニティだけでなく、私たちのチームメンバー、パレスチナの人々に対しても配慮と理解が欠けていることに失望し、ショックを受けています」と述べました。
Apples4Ceasefireは従業員の解雇を抗議するだけでなく、レアアースやその他の物質が採掘されているコンゴ民主共和国での活動を取り止めるようにAppleに要求しています。この他、Appleのティム・クックCEOに対して、ガザ地区での民間人の死亡を認めるよう求める書簡も発表しています。
なお、Googleの従業員グループも、2024年3月にアメリカのニューヨークで開催されたイスラエルの技術カンファレンスへの資金提供の停止を求める抗議活動が行われており、このデモ活動を受けてGoogle Cloudのエンジニアが解雇されました。

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