Slackが「仕事に集中できるのは4時間だけ」「時間外労働で生産性が20%低下」「15時~18時は生産性が急落」など生産性の最大化に役立つ調査結果を公開

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コミュニケーションツール「Slack」の開発元であるSlackが、1万人以上の従業員に対して労働時間や生産性に関する調査を行い生産性最大化に役立つ情報をまとめたレポート「Workforce Index」を無料公開しています。
The surprising connection between after-hours work and decreased productivity | Slack
https://slack.com/intl/en-gb/blog/news/the-surprising-connection-between-after-hours-work-and-decreased-productivity

Slackが「仕事に集中できるのは4時間だけ」「時間外労働で生産性が20%低下」「15時~18時は生産性が急落」など生産性の最大化に役立つ調査結果を公開 - 画像


Slackは2023年8月24日から9月15日にかけて、アメリカやオーストラリア、フランス、ドイツ、日本、イギリスの従業員1万333人を対象に労働時間や生産性に関する調査を行いました。その結果をまとめたものが「Workforce Index」です。
◆時間外労働と生産性の関係
調査結果によると、Slackではデスクワーカーの約5人に2人が週に1回以上の時間外労働を経験しており、時間外労働を経験した従業員の54%が「時間外労働を選択したのではなく、そうすべきというプレッシャーを感じて時間外労働に取り組んでいる」と回答したとのこと。また、時間外労働を義務付けられていると感じている従業員は、定時退社する従業員よりも生産性スコアが20%低下していることや、仕事関連のストレスが約2.1倍増加していること、職場環境に関する満足度が約1.7倍低いこと、燃え尽き症候群の発症度合が約2倍に上昇していることが報告されています。

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一方で、「スケジュールに合わせるため」や「個人的な理由」で意図的に時間外労働を選択した従業員では、時間外労働による悪影響が確認されることはなく、むしろ精神的な健康や生産性のスコアがわずかに上昇したことが判明しています。
Slackのリサーチ&アナリティクス担当シニアバイスプレジデントであるクリスティーナ・ヤンツァー氏は「私たちは長い間、時間の使い方や生産性の定義について、仕事の多くの側面で質よりも量を重視してきました。しかし、これらの定義は従業員を傷付けていることが明らかとなりました。今回の調査結果は従業員が自ら仕事の優先順位を設定し、その仕事を成し遂げるための適切な時間のバランスを確保できるような、従業員と企業の信頼関係を構築することの重要性を示しています」と述べました。
◆休憩時間と生産性の関係
Slackの従業員の27%は「会議に多くの時間を費やしている」と回答しており、25%は「メールに費やす時間が長すぎる」と回答しました。また、Workforce Indexのデータでは、若手・ベテランを問わずあらゆるレベルの従業員が休憩なしで日常業務をこなしており、調査対象の従業員のうち、50%が就業時間中に休憩をほとんど取らない、あるいはまったく取らないと回答しました。Slackによると、休憩を取らない従業員は、燃え尽き症候群になる可能性が約1.7倍に高まるとのこと。
一方で、適切な休憩を取る従業員は、ワークライフバランスのスコアが62%、ストレスや不安を管理する能力が43%、全体的な満足度が43%、生産性スコアが13%高まることが報告されています。

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さらに、従業員の71%が、「15時から18時の間に生産性が急落する」と回答しました。ヤンツァー氏はこの時間帯について「多くの従業員にとって、この時間は全体的な生産性を高めるために休憩を取るのに理想的な時間かもしれません」と推測しています。

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◆仕事に集中できる時間は1日最大4時間
今回の調査では、職種に関係なく、「生産性を最大化させるのに理想的な集中時間」が1日平均約4時間であることが明らかになりました。また、従業員が許容できる会議の最長時間は2時間であることも明らかになっています。
◆最適なAIの導入方法
多くの従業員は自身の時間管理に苦労していると同時に、AIツールが時間管理を成功に導くと期待しています。会社の経営に携わる幹部のうち94%が「AIを組織に取り入れることに何らかの緊急性を感じています」と回答。一方でAIの導入は依然として進んでおらず、「AIツールを仕事に使用したことがある」と回答した従業員は約25%にとどまりました。
Slackによると、従業員がAIに期待する機能は「会議の議事録と要約の作成」「ライティングの支援」「ワークフローの自動化」とのこと。ヤンツァー氏は「会議の議事録を正確に作成し、一般的なワークフローを自動化できるAIアシスタントは、私たち従業員の時間を解放し、さらなる成功に向けて準備するために必要なバランスを形成するのに役立つ鍵となる可能性があります」と述べ、AIに対する期待感を示しています。

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