【首都圏サウナ通信員#15】雑色・たかの湯 熱風と爆音でととのう
08/29 17:00 au Webポータル
京急本線・雑色駅から徒歩2分にある「たかの湯」 au Webポータル編集部
COCOFURO たかの湯
真新しい暖簾をくぐって、券売機で入浴料などのチケットを買う。料金はサウナ込みで500円(タオルセット別)とかなりお手頃。物価高の昨今、とてもありがたい。支払いは現金のみのようだ。
番台でチケットを手渡して、脱衣所へと向かう。リニューアルオープン間もないこともあるのはもちろんだが、どこも清掃が行き届いており清潔感であふれている。
JR蒲田駅からバスでのアクセスも便利 au Webポータル編集部
炭酸泉やあつ湯もおすすめ
お風呂は2種類。43-45度の「あつ湯」と、約38度の炭酸泉だ。サウナ前にまずはお湯を楽しむ。特におすすめなのが炭酸泉だ。ゆっくり時間をかけて身体の芯から温まっていく。美肌効果もあるようだ。
サウナーにとって欠かせない水風呂は、深さ90cmと贅沢な造りで水温表示は18度弱。ちょうどいい冷たさで、暑さが厳しい時期はサウナ室に入る前に水風呂に入っておくのもおすすめだ。
休憩用のイスは全部で8脚あり、うち3脚の頭上には扇風機がある。チャンスに恵まれれば優しく冷たい風を浴びられるここでぜひととのいたいところだ。
ミュージックロウリュ
たかの湯の売りはなんと言っても「ミュージックロウリュ」だ。毎時00、20、40分の20分間隔で「昭和の曲」「平成初期の曲」「最近の曲」「サイレント(音楽なし)」の4種を回転させていく。高温のサウナストーンに水を吹きかけ蒸気を発生させることで一気に体感温度を上げる「ロウリュ」が始まると、蒸気をサ室内に行き渡らせる送風装置が稼働。同時に大音量の音楽が流れ、サウナーを未知の領域へと導く。
サ室入り口には、その日の曲のラインナップとタイムスケジュールが掲出されている。知っている曲、狙いの曲を逃さないよう事前にチェックしよう。
熱風と爆音が室内に
サウナ室は3段構え。1段に4人座ることができる。比較的コンパクトな造りなので、なるべく詰めて座るように意識したい。
一番体感温度が低いであろう1段目で始まるのを待つ。ミュージックロウリュ開始の合図は、赤色ライトの点灯だ。見た目からすでに熱い。流れ始めたのは、GLAYの「HOWEVER」。1997年リリースの大ヒットシングルだ。
イントロのTERUの歌声が終わると同時に、発生した蒸気を行き渡らせる送風が始まる。背中、二の腕、ふくらはぎに猛烈な熱風を感じる。
熱風に耐えながらHOWEVERを口ずさむと、ふと97年の自分を思い出す。中3の秋、失恋した。この世の終わりかと思うほど落ち込んだ少年は、コンポで夜な夜なGLAYのこの名曲を流し、家族が起きてこない程度の音量で歌った。
傷心の14歳は思いもしなかっただろう。39歳になった自分が、真夏の東京の下町にあるサウナで、猛烈な熱風に耐えながら同じ曲を必死の形相で歌っているとは。
自律神経をフルに刺激
頭にはまだ大音量の余韻が残る。熱風と爆音に自律神経をこれでもかと刺激され、今まで味わったことのないととのいがやってきた。「もう一度味わいたい」と、次の曲に照準を合わせ準備する自分がいた。サウナーたちを魅了するこのサ室のすごさを体感できた。
ととのいを思う存分味わったら炭酸泉で心身を休めるのがおすすめだ。優しい温度がととのいとはまた違ったリラックスをもたらしてくれる。
ソフトクリームは必須
たかの湯名物のソフトクリーム。優しい甘さ au Webポータル編集部
アルコール好きには生ビールもおすすめだ。300円と良心的な価格で、おかわりしても財布に優しい。
その場で味を楽しめるもののほかにも物販が充実している。サウナグッズはもちろんアパレルや雑貨、食品などたくさんの商品をそろえている。訪れた記念のお土産選びも楽しめるはずだ。(普久原裕南)
物販コーナーは品ぞろえが充実 au Webポータル編集部