大谷翔平を渋沢栄一の玄孫も「教えを体現」と絶賛!不動心キープにあった愛読書『論語と算盤』の教訓

「8月上旬、本拠地ドジャー・スタジアムで夫人会がおこなわれる予定です。レッドカーペット以来、真美子さん(27)も久々に登場するとみられています。豪邸報道で気落ちしていた真美子さんは少しずつ元気を取り戻しているようです。

ただ、大谷選手の同僚・フリーマン選手が現在、3歳の三男・マックスくんを看病するため離脱しています。ギラン・バレー症候群だと判明し、大谷選手も心配しているそうです。

真美子さんの現地観戦で大谷選手の笑みがはじければいいですね」(在米ジャーナリスト)

シーズン後半戦を迎えるにあたり、ドジャース・大谷翔平選手(30)は改めて自分の歩みを見つめ直す時間をもったようだと話すのはスポーツ紙記者だ。

水原一平氏の裏切りや豪邸報道など、上半期、大谷選手は数多くのトラブルに見舞われました。それでも“不動心”で乗り切り見事な成績を残しているのは、『なぜ僕は渡米してメジャーに行ったのか?』と自問して“原点”を忘れないようにしているからだそうです」

彼の“原点”とは、花巻東高校時代からつけ始めた、夢を実現するために9×9マスで図式化した人生設計シート「マンダラチャート」だったという。その中に書かれていた、メジャー“必携の書”で、新1万円札の顔となった渋沢栄一の名著『論語と算盤』を今も読み返しているそうだ。

渋沢栄一の玄孫でコモンズ投信会長・渋澤健さんは言う。

「今から約8年前のことですが、大谷選手を日本ハムにスカウトした方とプライベートでお会いする機会がありました。実は大谷選手は日ハム入団後も新たなマンダラチャートを作っており、その画像を見せてくださったのです。すでにプロの野球選手になっていたので、真ん中の目標は『メジャーリーグに行く』という内容でした。その目標を達成する8要素の一つが『人間性』で、さらにそのために必要な8要素の中に、『論語と算盤を読む』という項目が書かれていたのです」(渋澤さん、以下同)

この背景には、当時日ハムの監督だった栗山英樹氏(63)が大きく関与していた。

「栗山さんご自身が『論語と算盤』を読まれていて、日ハムに入団する若手1年目に全員、渡していたみたいなんです。栗山さんは大谷選手には直接、読むよう促し、後日、大谷選手は『監督、これ難しいですね』と言いながら、新たなマンダラチャートに書き込んだそうです。その結果、現在ドジャースで大活躍されていることは本当に素晴らしいと思います」

『論語と算盤』には、本来は両立が難しいとされる道徳と商売をどう成り立たせるべきかが記されている。栗山氏は特に、《自分を知る》《どんなことも、誠実さを基準にする》《思いやりを大切にする》《公のために尽くす》といった渋沢の考え方を自身の指導方針に反映していたという。

■《多くの人に多くの幸福を与えよう》

「栗山さんの6年前の著書『育てる力』で最も印象に残ったのは《一流は金銭感覚も一流である》という渋沢に通じる言葉です。これは大谷選手の考え方にも影響を与えていて、日本全国の小学校にグラブをプレゼントした行動はまさにそれだと思うのです。

渋沢栄一はお金の使い方について“よい人が使えばいいお金になる”と言っています。 具体的に言うと《真に理財に長じる人はよく集むると同時によく散ずるようでなくてはならぬ》。真のお金持ちは自分だけではなく、世間のためにお金をどんどん使うことが肝要という考えです」

もともと大谷のファンだと話す渋澤さんに、最近の大谷の言動から浮かぶ、渋沢の名言を挙げてもらった。

「《慣れることに慣れるな》《心を常に楽しもう》は、常にワクワクした新鮮な気持ちを日々持ちましょうという渋沢の信念です。常に野球が大好きで、ワクワクしながら野球に取り組む彼の姿は渋沢と共通しますね。また、昨日よりも成長するため野球に新たな発見を見つけようとする大谷選手には《毎日新しいものを探そう》と絶えず鍛錬を求める渋沢の理想が重なります。

そして、渋沢の言う《多くの人に多くの幸福を与えよう》は、まさに大谷選手が世界中で実現できている大スターの証明でしょう。野球で結果を出すだけでなく、結婚後は、レッドカーペットなどで真美子さんとの幸せな姿を披露することで世界の人たちに希望を与えてくれています。打たれた相手ピッチャーだけは、幸福でないかもしれませんが……(笑)」

まさに大谷は渋沢栄一の教えを“世界一”体現していると太鼓判を押してくれた渋澤さんに最後、大谷へのメッセージを聞いた。

「体を大事にして、老若男女、世界のあらゆる人に希望を与え続けてほしいと切に願います」

いつか大谷自身が、1万円札の顔になる日が来るかも――。

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