箱根駅伝予選控える大学生、内定式に参加し帰京のはずが…不発弾爆発で欠航「完全に予定が狂った」

 宮崎空港(宮崎市)で2日に発生した誘導路付近での不発弾の爆発では、同空港で多くの航空機の発着が見合わせとなり、利用客の移動に影響が出た。国土交通省宮崎空港事務所の加藤浩介空港長は記者会見し、「利用者の皆様には大変ご心配とご迷惑をおかけしている。今回の事案を踏まえてどのように対応していくかは早急に検討を進めていく」と語った。

陥没した宮崎空港の誘導路付近を調べる関係者ら(2日午後2時52分、宮崎市で)

 同事務所や宮崎県によると、宮崎空港は東京、大阪、福岡などと宮崎を結ぶ航空便が1日約90便発着。昨年度は約300万人が乗降した。

 爆発は2日午前8時頃に発生。その後、空港では航空機の発着が見合わせとなり、航空各社のカウンター前には航空券の振り替えや払い戻しを行うために利用者が列をつくった。

 1日に企業の内定式に参加し、2日午前の便で東京に戻る予定だった東京国際大4年の楠木悠人さん(22)は、2週間後に箱根駅伝の予選を控えているという。「完全に予定が狂ってしまった。4年間の集大成となる大会で思い入れもあるので、少しでも早く東京に帰りたい」と話した。

航空機の運航が見合わせとなり、多くの利用客で混み合う宮崎空港のロビー(2日午前9時55分、宮崎市で)

 仕事で東京に行く予定だったという宮崎市の会社員(25)は、宮崎空港に到着後、欠航を知った。宮崎空港からの便が飛ぶ見通しが立たず、鹿児島空港から飛ぶ便に変更したといい、「まさかこんなことになるとは思わなかった」と驚いていた。

 旅行で宮崎を訪れていた山形県鶴岡市の女性(60)は羽田行きの午後の便で戻る予定だったが、欠航を受け、3日の宮崎発便に変更したという。「再開してもらわないと帰れなくなる」と困惑した様子だった。

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