国学院大・平林清澄、箱根路Vも世界陸上マラソン代表も狙う…駅伝シーズンへ「チームは順調」

 大学男子の陸上長距離は、10月14日の出雲全日本大学選抜駅伝から駅伝シーズンに入る。11月3日には全日本大学駅伝が行われ、各校の勢力図が見えてくる。クライマックスは、来年1月2、3日に行われる第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)だ。学生たちは春のトラックシーズンにスピードを磨き、夏の鍛錬期にスタミナを蓄えてきた。平林 清澄(きよと) (国学院大4年)ら、これからの駅伝シーズンで活躍が期待される選手たちを紹介する。(田上幸広)

8月の北海道マラソンに出場した国学院大の平林清澄

 前回の箱根駅伝2区で区間3位の力走を見せた後、日本の男子マラソン界に衝撃を与えた。2月25日の大阪マラソンで、初マラソン日本最高、日本歴代7位、日本学生新記録の2時間6分18秒で優勝。実業団選手はもちろん外国勢に競り勝ち、2028年ロサンゼルス五輪に向けて日本のエース候補に名乗りを上げた。

 8月25日には練習の一環で北海道マラソンを走った。勝負は度外視。蒸し暑さの中、2時間41分19秒の70位でゴールし、「いつもの練習より遅いので問題なくいけた」と涼しい顔を見せた。

 このレースには狙いがあった。来年の世界選手権東京大会マラソン代表選考基準の一つであるジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ王者を狙うためには、対象3大会で完走することが条件。そこで、夏の北海道で2戦目を走ることにした。その目的を果たし、「(世界選手権を)しっかり見据えて頑張ろうと思う」と語った。

 新潟県内での部の合宿から一時的に離れての参加で、すぐに新潟へ戻った。今季は主将を務め、「チームも順調に来ているので、ここから気を抜くことなく、夏合宿を全員で乗り切れたら」と言葉に力を込めた。

 国学院大は前回の箱根駅伝で総合5位。上位を狙う戦力が整い、「チームは箱根駅伝優勝という目標を掲げているので、そこを目指して全員で頑張りたい」。力強くチームを引っ張るエースは、秋から冬までの駅伝シーズンを駆け抜け、その先のマラソンも見据える。

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