3年ぶりの関西王者 SGホールディングス 1度もトップ譲らず完全優勝、NTT西日本のニューイヤー出場は16年連続でストップ

■第67回関西実業団対抗駅伝競走大会(10日、和歌山県田辺市龍神行政局~龍神体育館、7区間、80.45km)

全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の予選会を兼ねた「第67回関西実業団対抗駅伝競走大会」が行われ、SGホールディングスが3年ぶりの優勝。1区のルーキー・佐藤一世(23)から1度のトップを譲らず完全優勝を果たした。3連覇を狙ったNTT西日本は5位でニューイヤーの出場が16年連続でストップした。

ニューイヤー駅伝に出場できるのは昨年の上位5チームから上位4チームと1枠減った。狭き門をめぐって昨年より1チーム増え、全13チームでの争いとなった。

山間部を走るこのコース、1区(12.6㎞)、昨季2位のSGホールディングスは青山学院大出身のルーキー・佐藤一世(23)を起用、今年の箱根駅伝4区で区間賞を獲得した佐藤は社会人での好調、序盤からレースを引っ張る展開となった。佐藤は9.5㎞付近で並んで走っていた大塚製薬の宮木快盛(24)を離して単独走となった。最後までスピードが落ちず、区間賞を獲得、2位は大塚製薬、3位争いは大阪府警とNTT西日本が競り合い、4位は住友電工となった。

2区(7.68㎞)はニューイヤー出場権争いがし烈、3位集団に大阪府警、NTT西日本、住友電工に加えて大阪ガスもこの集団に追いつき、4チームの争いとなった。トップはSGホールディングス、2位の大塚製薬に1分29秒差をつけた。

3区(10.87㎞)、SGホールディングスは1区の佐藤と同じルーキー、立教大出身の関口絢太(23)を起用、今年の箱根駅伝10区で区間3位だった関口は下りを利用し、速度をあげていった。ニューイヤー駅伝出場権争いは3位集団でNTT西日本と大阪ガスの2チームが抜け出し、住友電工と大阪府警が遅れ始めた。さらに終盤で大阪ガスの坂東剛(27)が脇腹を気にし始めて、3連覇を狙うNTT西日本が3位となった。トップのSGホールディングスの関口は区間新記録に迫る走りで2位・大塚製薬との差をさらに広げてタスキをつないだ。

4区(9.5㎞)、5位の住友電工の西川雄一朗(27)が4位に大阪ガスに迫り6.5㎞付近で7秒差まで迫り、終盤で大阪ガスを抜いて4位、ニューイヤー駅伝出場圏内に入った。トップはSGホールディングス、2位は小林歩(26)が好走し、3連覇を狙うNTT西日本が浮上、3位は大塚製薬、4位に住友電工となった。

最長エース区間の5区(16㎞)、序盤で2位集団にNTT西日本、大塚製薬、住友電工の3チームが並んだ。そこへ大阪ガスのエース・西研人(26)が追いつき、4チームがニューイヤー駅伝出場圏内4位以内を争う戦いとなった。8㎞付近で住友電工の青山学院大出身の岩見秀哉(25)が遅れ始め、2位集団から42秒の差が付いてしまった。終盤では大阪ガスの西が抜け出し2位、大塚製薬の相馬崇史(26)がスパートをかけて3位となった。トップは変わらずSGホールディングス、最長区間で川端千都(28)が安定感のある走りでリードを守った。

6区(11㎞)、レース終盤に入ってもSGホールディングスが盤石な展開、青山学院大出身、2年目の近藤幸太郎(23)が最高のリズムで区間新記録にわずかに迫る走り、トップをキープした。

アンカー7区(12.8㎞)、SGホールディングスは三上嵩斗(27)が後続との差を考えながら落ち着いた走りで1区のルーキー・佐藤から1度のトップを譲らず完全優勝を果たした。そして、ニューイヤー駅伝出場権をかけた戦いは住友電工の田村和希(29)が4位のNTT西日本・服部弾馬(29)と約50秒あった差をとらえ出場圏内に入った。3連覇を狙っていたNTT西日本はまさかの逆転負けでニューイヤー駅伝出場が16年連続でストップした。

※写真はSGホールディングス・近藤幸太郎選手

【第67回関西実業団対抗駅伝競走大会 上位6位】
優勝:SGホールディングス
2位:大塚製薬
3位:大阪ガス
4位:住友電工
*******ニューイヤー駅伝出場権
5位:NTT西日本
6位:大阪府警
 

ジャンルで探す