【侍ジャパン】主軸候補・清宮幸太郎「これは来たぞと」 初選出で挑む世界野球プレミア12は「思いっきり楽しみたい」

今月9日に開幕する世界野球プレミア12を前に、主軸候補の日本ハム・清宮幸太郎(25)を、侍ジャパン公認サポートキャプテンの中居正広さん(52)が直撃した。日本は2019年の前回大会に続く大会2連覇を狙う。

けがで辞退者が出たことにより、追加招集での選出となった清宮は、今回がプロ入り後初となるトップチーム入り。侍ジャパンの合宿開始が数日後に迫ったある日の夕食時、球団マネージャーから電話で連絡を受けたという。

中居さん:声がかかった時はどういう環境のなかで伝わったんですか?

清宮選手:球団のマネージャーさんから電話がかかってきて「気持ち切れてない?」と急に言われて。シーズンも終わっていたので。それですべてを察しました、「これは来たぞ」と。

中居さん:嬉しかったですか?

清宮選手:嬉しかったですね。こんな機会はないですし、こうやって巡り巡って僕のところにきたのでチャンスだなと思いました。

中居さんと清宮選手

「誰が見ても『痩せた』って言うくらいやってやろうと」

プロ入りから7年。うまくいかないこともあったが、清宮は「諦めることだけは絶対にしたくない」と思っていたという。今年は、規定打席にこそ届かなかったが、89試合に出場し自身初の打率.300を記録。15本塁打、51打点の成績を残し、日本ハムの6年ぶりとなるAクラス入り(2位)に貢献した。眠っていた若き大砲の飛躍のきっかけとなったひとつに、2021年11月の秋季キャンプで、就任1年目の新庄剛志監督(52)と初めて会った際にかけられた言葉があるという。

清宮選手:「痩せろ」って言われたじゃないですか。

中居さん:痩せてって誰に言われたんですか?

清宮選手:新庄さんに・・・来て初日に言われました。会って、初対面で(笑)。「ちょっと痩せた方がいいんじゃない?」。

中居さん:今まで(の)監督に言われたことないですよね?

清宮選手:(自分でも)ちょっと迷っていて。

中居さん:(体重を)落とした方がいいのか、このままの方がいいのか悩んでるところで?

清宮選手:ポンと(背中を)押された感じで。(監督は)報道陣には「デブじゃね?」とか言ってましたけど(笑)僕にはそんなことは言ってない・・・「モテるよ」って言われました(笑)

中居さん:(笑)トレーニングと食事を変えましたか?

清宮選手:食事も変えましたし歩きました、めちゃくちゃ。歩くのが大事で、朝飯前が一番痩せやすいタイミングらしくて。たまたま「痩せろ」と言われたキャンプに、ボディービルダーの方が講義に来てくれて。減量という意味ではプロじゃないですか、それで聞いたんです。「どうやったら絞れるんですか」って。そうしたらその人が、朝飯前に1キロ10分ペースくらいで(歩く)と。結構早歩きなんですけど、止まらずに、できるだけ。とにかくそれを毎日やってました。春のキャンプまで。1時間くらい。

中居さん:え!1時間(歩く)ってなかなかですよね・・・。でも続けたことが自信にもなった?

清宮選手:やっぱりやるからには、誰が見ても「痩せたかな」って言うくらいやってやろうと思っていたんで。

中居さん:ダイエット企画じゃないですもんね。野球のパフォーマンスにつなげなきゃいけないから。

清宮選手:そうですね。実際、つながったと思います。

2021年に108キロだった体重は、94キロに。体づくりに加え、今季は技術的な面にも変化を取り入れた。去年よりも構えをオープンスタンスにし、同僚のマルティネス(28)からヒントを得て、間の取り方を工夫。その結果、スムーズにバットが出るようになりボールを近くまで引きつけることができるようになったと話す。

高校生以来、プロになってから初めて日の丸を背負い、挑むプレミア12。「初球からどんどん行くのが自分のスタイル。そこは崩したくない。国を背負って戦うことが(プロになって)初めての経験。出来るだけの準備をして、本番を思いっきり楽しめれば」。大舞台へ意気込んでいる。

【世界野球プレミア12 日本の試合日程(グループB)】
11月13日(水) 日本対オーストラリア(@バンテリンドーム ナゴヤ)
11月15日(金) 日本対韓国(@台北ドーム)
11月16日(土) 台湾対日本(@台北ドーム)
11月17日(日) 日本対キューバ(@天母スタジアム)
11月18日(月) ドミニカ共和国対日本(@天母スタジアム)

【グループA】
メキシコ、アメリカ、ベネズエラ、オランダ、パナマ、プエルトリコ
※各組上位2チームの4チームが進出するスーパーラウンド(同21〜23日)と、決勝及び3位決定戦(同24日)は東京ドームで開催される

清宮幸太郎(きよみや・こうたろう)
1999年5月25日生まれ、東京都出身 184cm 94kg 右投左打 内野手
早実高から17年ドラフト1位で日本ハムに入団。高校通算は111本塁打。2023年4月1日、新球場エスコンフィールドHOKKAIDOでプロ入り初のサヨナラヒットを放ち新球場初勝利。今季は89試合に出場、規程打席には到達しなかったが自身初の打率.300、3年連続2ケタ本塁打の15本塁打、51打点。10月28日、侍ジャパン・トップチームに初選出された。

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