古賀紗理那 1日腹筋800回で劇的変化!ジャンプ力アップでブロック上のスパイクを連発する進化に「すべてが変化している」高橋尚子も驚き

バレーボール女子日本代表のスローガンが「1つの心で、ひとつの夢を掴む」<ONE TEAM ONE DREAM>となる。不動のエースにしてチームを牽引するキャプテンの古賀紗理那(27)にシドニー五輪マラソン金メダリストの高橋尚子キャスターが2022年のキャプテン就任時以来のインタビューで勝負の一年の意気込みを聞いた。

2年前の東京五輪銀メダルのブラジルにフルセットの末敗れ、ベスト8敗退となった22年世界バレー。意識させられたのは海外選手が打点の高いスパイクでクロスやストレートなど高い打点ではいろんな選択肢を持っているという事実であった。

Q(高橋尚子).
この2年間で一番強化してきた部分、自分が変化してきた部分はどんなところ?
古賀紗理那:
私が強化してきたのはやっぱり、高いジャンプをするっていうところを、すごい意識してやってて、チームにスピードコーチっていうコーチがいらっしゃるんですけど、そのコーチと一緒にシーズン中もよく走ったりして、走るだけじゃなくてジャンプの仕方、フォームとかももう1回1から見直そうっていうところで見直して、自分に合ったジャンプだったり高く跳べるジャンプの助走っていうのをすごい意識してやってきて、 去年一昨年に比べて、さらに今年はジャンプ高も高くなったし、そのジャンプ高を試合後半までキープし続けられる体力というか、体作りも結構やってきたのでそこは自信持って代表でもやりたいなと思ってます。

Q.やり始めようと思ったのは
古賀:
一昨年世界選手権があって、その時も足をひねってしまって怪我をしてしまってから、チームに戻ってまだ試合にそんなに出てないっていうときに、世界選手権で当たった他のチームのサイドの選手を外で見る機会があったので、見ていたらやっぱり高い所で、自分でブロック見て、打ちたいコース、ストレートかクロスかブロックアウトとかいろんな選択肢を持って打ってるなっていうのに見てて気づいて「すごいな」って私は見てて思って、その時コンビネーションのスピードばっかり意識して自分の打点の高さが全然活かされてないなっていうことに気づいて、チームに戻ってから、高い所でジャンプ高くして、「高いところで打ち続けられるようになりたいです」っていうのを言って、そこからだから一昨年、2022年から強化してきました。

走り込みやトレーニングでさらなる飛躍を求めて取り組んだジャンプ力強化でまず力を入れたのがベースとなる体作りだった。練習が始まる前やフリーの時間が出来れば、他の選手が技術を磨く中でも走り込みと肉体改造に取り組んできた。特に腹筋の運動はなんと1日に800回はこなすという。徹底して足腰と体幹を鍛えて2年、高さの成長について所属するNECレッドロケッツのパフォーマンスアーキテクト ハイパフォーマンスディレクターの里大輔さんは「体感的には(ジャンプの高さは)ボール1個分くらい上がっていると思います」とその成果を語ってくれた。高橋尚子さんもプレーも進化させるすべてが変わった肉体改造であると驚く。

驚きの肉体改造に思わずお互い笑顔に

Q.ボールを使わないトレーニングこその変化を感じた…
古賀:
すごい感じていて、スキル練習ばっかりしがちですけど、それ以上に走ったり、体幹を鍛えたりとか、体を整えるっていうのはすごい大切なんだなって、もう本当に去年一昨年で感じた。まずは整えて練習に入るっていうのを意識してやってます。(それによって)自分で自分の体をちゃんとコントロールできるようになりました。さらに今年は去年よりもジャンプも上がったし、自分のプレーを安定して出せるようになったので、すぐ良かったかなと思います。
    
その高さが現れたのが先月行われたVリーグ決勝だった。ブロックの上を抜く、スパイクを連発し、チームトップ25得点の活躍でVリーグ連覇と2年連続のMVPを獲得した。次はパリ五輪の出場権をかけた来月のネーションリーグで真価を発揮する。

体幹トレーニングの成果は高く強烈なスパイクに

Q.いよいよネーションズリーグまであと1ヶ月と迫っている
古賀:
まずは自分の100を常に出す。そしてみんなついてきてくれたら嬉しいなって思ってやってます。本当に勝たないといけない大会だし、そこはみんなわかってるところではあるんですけど、やっぱり勝たないと勝たないとじゃなくて、まずはこの1ヶ月、まだ1ヶ月あるんで、その1ヶ月でこうやって勝つ、こうやってチームは勝っていくとか、そういう決め方とか勝ち方とかをみんなが理解していく必要があると思うし、やっぱり、苦しいときに、いかに結束して、1人にしないとか、この人1人にしないとか、みんなで戦うっていうのを体現していきたいなと思ってます。

【パリ五輪出場残り5枠はネーションズリーグで決定】

今夏のパリ五輪の出場権をまだ獲得していない女子は5月16日(日本初戦)に開幕するネーションズリーグでの結果が重要になってくる。パリ五輪出場が決定しているのは開催国のフランスのほか、ドミニカ共和国、セルビア、トルコ、ブラジル、アメリカ、ポーランド。残りの5枠に関してはネーションズリーグ女子予選ラウンド終了時の世界ランキングによって出場チームが決定する。6月12日からの予選ラウンド最終週は福岡・北九州での開催となる。

【ネーションズリーグ予選ラウンド日程】※日程は日本時間

第1週 トルコ・アンタルヤ
■5月16日(木)午前2時00分
日本×トルコ
■5月16日(木)午後11時00分
日本×ブルガリア
■5月17日(金)午後8時00分
日本×ドイツ
■5月19日(日)午後11時00分
日本×ポーランド

第2週 マカオ
■5月28日(火)午後8時30分
日本×ブラジル
■5月30日(木)午後5時00分
日本×フランス
■5月31日(金)午後8時30分
日本×中国
■6月1日(土)午後5時00分
日本×ドミニカ共和国

第3週 西日本総合展示場(福岡・北九州市)
■6月12日(水)午後7時20分
日本×韓国
■6月13日(木)午後7時20分
日本×カナダ
■6月15日(土)午後7時20分
日本×セルビア
■6月16日(日)午後6時45分
日本×アメリカ

女子のファイナルラウンドは6月20日~23日 タイ・バンコクで開催される

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