星野陸也が米PGAツアー出場権獲得! ローリー・マキロイが欧州ツアー3年連続6度目のシーズン王者に

2023-24年シーズンのDPワールドツアーもいよいよ最終戦。ランキング上位50人のみが出場できる名誉の一戦で、日星野陸也がアメリカPGAツアー出場権をなんとかもぎ取った。アンダーパーは初日のみという苦しい展開のなかでの大願成就だった。

最終日の序盤に猛チャージも、終盤にスコアを崩す

◆欧州男子プロゴルフ

DPワールドツアー選手権 11月14~17日 ジュメイラゴルフエステーツ・アースコース(UAE) 7706ヤード・パー72

 星野は、レース・トゥ・ドバイランキング13位で最終戦を迎えたが、PGAツアー出場権は「すでに権利を有しているプレーヤーを除く上位10人」が獲得することになっている。

 それを加味したランキングで、星野は8位。今大会の「DPワールドツアー選手権」は付与されるポイントも大きいため、アメリカに渡れるかどうかは、予断を許さない状況だった。

最終戦の粘りが功を奏しギリギリで来季の米PGAツアー出場権を獲得した星野陸也 写真:Getty Images

最終戦の粘りが功を奏しギリギリで来季の米PGAツアー出場権を獲得した星野陸也 写真:Getty Images

 星野は初日、5バーディー、2ボギーの3アンダー、4位タイと好発進。しかし、その好調ぶりは続かなかった。2日目に3バーディー、4ボギーの1オーバーとスコアを崩し、通算2アンダーの21位タイに後退すると、3日目も3バーディー、3ボギーと伸ばせず、順位は21位タイのまま。このままの結果で4日間を終えると、レース・トゥ・ドバイランキングは16位にまで下がる状況だった。

 迎えた最終日、星野は2日目、3日目から一転、序盤に猛チャージを見せ、楽々とPGAツアー出場権を得るかと思われた。2~4番で3連続バーディーを奪い、圧巻は7番パー5。残り260ヤードの右セミラフからピン左19.5mに2オンさせ、さらに、この超ロングパットが最後の一転がりでカップイン。星野の顔には笑みも浮かんだ。

 会心のイーグルで通算7アンダー。星野の名前はリーダーボードを大きく駆け上がり、このまま行けばレース・トゥ・ドバイランキングも、逆に上昇するという展開だった。

 しかし、つかんでいた流れは、なぜかここで完全に途切れた。8、9番で連続ボギーを喫すると、終盤の17番パー3では、池に囲まれた浮島グリーンにティーショットが届かず痛恨のダブルボギー。最終18番パー5でも、グリーン奥から28ヤードの3打目アプローチがグリーンオーバーしてクリークにつかまり、ボギーフィニッシュ。この日もパープレーに終わり、最終順位を28位タイにまで下げてしまった。

PGAツアー出場権を争う順位は9位に踏みとどまる

 それでも、星野が1年かけて残してきた優勝1回、7回のトップ10という頑張りはムダにはならなかった。レース・トゥ・ドバイランキングは16位に下がったものの、PGAツアー出場権を懸けたランキングは9位。

 なんとか10位内に留まり、アメリカ行きのチケットをぎりぎりでつかみ取った。このルートでの日本人のPGAツアー出場権獲得は、昨年の久常涼に続く2人目の快挙。長身から繰り出される大きな飛距離と、今年のツアーで平均パットが12位にランクされたほどのグリーン上の巧みさは、どこまで通用するのか。大いに期待が高まる。

 なお、今大会で優勝したのは、後続に2打差をつける通算15アンダーをマークしたローリー・マキロイ(北アイルランド)で3年連続、かつ通算6度目のシーズンチャンピオンにも輝いた。

 また、前戦のアブダビHSBC選手権で13位タイとなり、レース・トゥ・ドバイランキングを51位から47位に浮上させて今大会に滑り込んだ中島啓太は、通算9アンダーの7位タイ。今季4回目のトップ10に入り、ランキングを35位に上げてDPワールドツアー初年度の戦いを終えた。

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