吉田鈴は姉・優利から早速の祝福 六車日那乃&山口すず夏の目には“歓喜の涙”「泣いちゃダメですよね」

日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の最終プロテストが終了。4日間にわたる険しい戦いが終わり、26人の合格者が決定した。

吉田鈴「もうテストを受けなくて済む」

◆国内女子プロゴルフ

日本女子プロゴルフ協会最終プロテスト 10月29日~11月1日 大洗ゴルフ倶楽部(茨城県) 6602ヤード・パー72

 4日間にわたる日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の最終プロテストが終了。

“合格ライン”は最終的に4オーバー。19位タイまでの26人が、新たにプロの門戸を開いた。

プロテスト合格に笑みを浮かべる(左から)六車日那乃、吉田鈴

プロテスト合格に笑みを浮かべる(左から)六車日那乃、吉田鈴

 そのボーダーライン上でなんとか合格を決めた吉田鈴。

 インスタートだったこの日は序盤で3バーディーを奪う最高の滑り出しを見せたが、17番から連続ボギー。後半に入り2番でバーディーを決めるも、以降はスコアが伸び悩む。

 そして迎えた最終9番で意地のバーディーを奪い、通算4オーバーでホールアウト。この時点では合格ラインに届いていなかったが、その後圏内の選手がスコアを落としたこともあって合格を果たした形だ。

 報道陣の前に現れると、「もうテストを受けなくて済む」と安どした表情を浮かべながら胸の内を告白。さらに、“一番感謝したい人”に挙げた姉の優利にも早速報告をし、「すごいね」と祝福のメッセージをもらったようだ。

 また、アマチュア時代に多くの実績を残してきた六車日那乃も“薄氷の合格”を決めた一人。

「泣いちゃダメですよね……でも本当によかった、いろんな人に『ありがとう』って気持ちで……」と声を震わせながら“うれし涙”を浮かべる。

 それもそのはず。最終18番でボギーを叩いてしまい、ホールアウト時点で吉田と同様に通算4オーバーと圏外に。その時の心境を「また1年をムダにしてしまった」と振り返ったが、ギリギリの滑り込みながらも“5度目の正直”を果たした。

 目標に掲げるのは同門の大先輩・上田桃子。ようやくたどり着いたプロの舞台で、共に戦える日もそう遠くはないだろう。

山口すず夏「ゴルフをやめたいと思ったこともあった」

 歓喜の26人の中には、かつて米ツアーを戦った山口すず夏の姿も。

 3日目を終えて圏外の24位タイと、スコアを伸ばすことが至上命題となった最終日。序盤の2、3番と連続バーディーを奪うと、5番でもバーディーを奪取。絶好のスタートを決めたが、「試練がきた」と8番でボギー、12番ではダブルボギーを叩いてしまう。

 それでも14番からの連続バーディーで持ちこたえると、その後は丁寧にパーを重ねてフィニッシュ。通算1オーバーの14位タイで見事に合格を勝ち取った。

「プレッシャーがすごくて……ゴルフをやめたいと思ったこともあった」と、涙を流しながらこれまでの日々を振り返った山口。

 アメリカの地では予選落ちが続く苦しい時期があったものの、その経験が決してムダではなかったことを証明したのだ。

 今後は日米両ツアーのQTに参戦予定。プロとして慌ただしい日々を過ごすことになるが、「根は明るい性格。見てもらっている人に楽しいって思ってもらえるようなゴルファーになりたい」と、最後は自身が思い描く“プロゴルファー”の姿を語り、報道陣に笑顔を振りまいた。

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