ツアー初出場の15歳・清水心結が4位タイ 「ドローヒッターなのに手が震えてスライス」も…ミラクルイーグルで勢いに乗る

国内女子ツアー第33戦「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」初日、ツアー初出場のアマチュアゴルファー、清水心結が首位と2打差の5アンダー発進。初出場初優勝の偉業を目指す。

馬場咲希の3学年後輩で幼少期からの知り合い

◆国内女子プロゴルフ 第33戦

樋口久子 三菱電機レディス 10月25~27日 武蔵丘ゴルフコース(埼玉県) 6650ヤード・パー72

 ある程度上位陣の順位が固まってきたスコアボードに、見知らぬ名前がいきなり登場してきた。「清水心結@」。

 首位と2打差の4位タイで、@はアマチュアの印だ。早速調べてみると、2009年1月24日生まれの15歳、高校1年生だった。今週の月曜日に開催された主催者推薦選考会を突破したことで、今大会の出場権を得たという。聞けば、JLPGAツアーの試合に出たのはこれが初めてだというではないか。

馬場咲希の出身校、代々木高校1年の清水心結が4位タイ発進 写真:Getty Images

馬場咲希の出身校、代々木高校1年の清水心結が4位タイ発進 写真:Getty Images

「もう緊張しちゃって……。10番からスタートしたんですけど、手が震えちゃって、持ち球はドローなのにスライスしちゃいました」

 それでもティーショットはフェアウェイをとらえたが、第2打を引っかけてしまい、グリーン左のバンカーへ。そこから寄せ切れず、ボギー発進となった。ただ、このボギーによってある意味開き直ることができたと笑う。

「緊張するのは仕方がないし、楽しんでいこうと思いました。次ホールの11番でドライバーを思い切り振ったらいいショットが出たので、そこからは気持ちが軽くなりました」

 その2ホール後の13番パー4でミラクルが起こる。なんとピンまで残り91ヤードから54度のウェッジを振り抜くと、ボールはピンそばに落ちてからカップイン。トーナメントに出場してわずか4ホールでイーグルを奪ってしまったのだ。

「最初はピンの近くについたかなと思ったんですが、そこからボールが入ったのが見えました」。その後もきっちり4つのバーディーを奪い、上がって見れば5アンダーの67をマークしていた。

「自己採点は90点です」と高得点をつけたが、トーナメント初出場の15歳が初日に出したスコアであることを考えれば120点でもいいぐらいだろう。

 身長も現段階で165センチあり、ドライバーの平均飛距離は240ヤードだという。ちなみに、あくまで単純計算ではあるが、13番のヤーデージは350ヤード。残り91ヤードだったことを考えると、259ヤード飛ばした計算になる。ホールの形状もあるので一概にはいえないものの、ここ一番ではしっかり飛ばせるポテンシャルを持っているのは間違いない。

 昨年の日本女子アマでは、代々木高校の3学年先輩である馬場咲希と練習ラウンドを伴にしたという。3歳上の兄・拳斗さんと馬場が同学年で、小学校の頃から知り合いだったのが縁だ。その馬場とは1打差。第2日の成績次第では、最終日に同組になるチャンスもあるが、そこまでのことは考えていない。

「自分なりに、自分ができる精一杯のことを笑顔で楽しくできたらいいなと思います」と、15歳らしく最終組の1つ前でラウンドする第2日も無欲で戦うつもりだ。

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