畑岡奈紗が優勝戦線にジワジワ浮上… 山下美夢有はまさかの3連続ボギー発進も“女王の意地”を見せたラウンドに

「マスターズGCレディース」3日目、今季国内ツアー初参戦の畑岡奈紗(はたおか・なさ)が「67」で回り、首位と3打差の通算10アンダー・5位タイでホールアウト。山下美夢有(やました・みゆう)もスタートの3連続ボギーから立て直して、畑岡と同じく通算10アンダーの5位タイで終えた。

畑岡奈紗が首位と3打差の5位タイに浮上

◆国内女子プロゴルフ

NOBUTA GROUPマスターズGCレディース 10月17~20日 マスターズゴルフ倶楽部(兵庫県) 6506ヤード・パー72

 国内女子ツアー「マスターズGCレディース」は、きょうから決勝ラウンドに突入。この日スコアを5つ伸ばした畑岡奈紗が、通算10アンダーの5位タイまで浮上した。

共に通算10アンダーの5位タイで最終日を迎える畑岡奈紗(左)と山下美夢有 写真:Getty Images

共に通算10アンダーの5位タイで最終日を迎える畑岡奈紗(左)と山下美夢有 写真:Getty Images

 前半こそイーブンで終えたものの、後半は圧巻のバーディーラッシュに。

「うまくショットもパットもかみ合ってくれた」と振り返るように、10番を2メートル、11番を1.5メートル、12番を1メートルにつけて3連続バーディー。

 13番で後半唯一のボギーを叩いたが、14番で3メートルを沈めてバウンスバック。続く15番は7メートルの距離を、17番では5メートルを決めてバーディーを奪った。

 断続的に降り続く雨に悩まされる選手も多い中、「(番手の)大きいクラブでコントロールして打ったことがピンに絡んでくれた」と、これまで数々の修羅場をくぐり抜けた経験が、悪天候をものともしないゴルフを実現させたのだろう。

 首位に立つ岩井明愛、イ・ミニョンとは3打差。逆転での優勝も十分に狙える位置だが、「今できることを続けることが大事」と、最終日もあくまで自分のゴルフに徹するつもりだ。

前半のうちにスコアを戻した山下美夢有

 スコアを伸ばした畑岡とは対照的に、山下美夢有はスタートから大きくつまづく形になってしまった。

 スタートの1番からまさかの3連続ボギー。なかなか波に乗ることができない中、競技は雷雲接近のため一時中断に。その後103分間の中断を挟んで競技は再開となったが、山下にとってはこの時間がいいリフレッシュになったのかもしれない。

 中断が明けてこの日初めてのバーディーを5番で奪うと、8番と9番も連続バーディーとし、前半のうちにスコアを取り戻す。後半はバーディーとボギーが1つずつで「72」の通算10アンダーでホールアウト。畑岡と同じく5位タイで最終日を迎える。

「全部がダメ」と自身のゴルフには辛口な評価だったが、「イーブンに戻せたのが良かったと思いたい」とも言うように、出だしの状態からすれば“よく立て直した”という評価が妥当だろう。

 今大会はポイント配分の高い4日間競技であることに加え、メルセデス・ランキング首位の竹田麗央が予選落ちを喫したこともあり、その差を詰める大きなチャンスでもある。

 序盤のピンチからなんとか踏みとどまった山下。2週連続優勝と逆転での年間女王の座へ、最終日に向けては「伸ばすしかない」と力を込めた。

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